Googleの検索システム変更について
皆さん、インターネットで毎日検索していますよね。
それと、ホームページを持っている方は、自社のホームページの検索順位も気になりますよね。
先ごろ、3/15日付けのウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)で、Googleの検索システムのフェローである「Amit Singhal(アミット・シンガル)」氏のインタビュー記事が掲載されており、その中で「ここ数カ月間でGoogleの検索システムは改良される」と発言していたようです。
詳しくは、本件の下部にWSJの記事が掲載されているページのURLを記載しますので、そちらをご覧になって下さい。
英語に自信のある方は、原文をどうぞ。私は内容を理解するよりも、英文を翻訳するだけで疲れてしまいましたが・・・
その記事の中から重要事項を抜粋すると、次の様な事が書かれています。
1.今後数カ月間で、グーグルの検索エンジンは青色のウェブリンク一覧を羅列するだけではなくなり、検索結果表示ページの最上部に、さらに多くの事実や質問への直接的な回答を表示するようになる。
2.今回の変更では、「セマンティック検索」と呼ばれる技術を取り入れることで、一層関連性の高い検索結果を表示することを目指している。
3.セマンティック検索へのシフトは、検索クエリ全体の10-20%(月間ベースでは数百億件)の検索結果に直接的な影響が出る可能性がある
何か、これだけ見ると、とんでもない事が起こりそうな予感がしますね。
「項番1」に関しては、記事中では『例えばユーザーが「タホ湖(※1)」を検索すると、場所や海抜、平均気温や塩類含有量など、検索エンジンがタホ湖について知識がある主要な「特性」が表示されることになる。』と言う説明が掲載されていました。
※1タホ湖:アメリカ合衆国カリフォルニア州とネバダ州の州境のシエラネヴァダ山中にある湖
また、別の例としては、『より複雑な「カリフォルニア州で大きい湖のトップ10は?」といった質問をした場合には、他のサイトへのリンクだけでなく、回答も表示される可能性がある。』としています。
要するに、キーワードに対する検索結果として、単なるキーワード関連サイトを羅列するだけでなく、Googleのデータベースに蓄積されている様々な関連項目まで表示するようになる、と言うことだと推測されます。
利用者にとっては、「そこまでやってくれるのか!」と感謝する人も居るだろうし、「余計な事は表示するな!」と言う人もいるだろうと思います。
検索オプションにするのが妥当なところではないでしょうか。
次に「項番2」の『セマンティック検索』ですが、これは良く解りません。簡単に言うと、「言葉がどんな意味を持つかを理解すること」と言う事のようですが・・・
記事中では、この『セマンティック検索』の解説として、『entities』を引きあいにしています。また、これも意味不明ですが・・・
『Entity』、日本語に訳すと「要素」とか「実態」と言う意味になりますが、ここでは、『属性』や『特性』ととらえた方が理解し易いかもしれません。
先の「タホ湖」を例にしてみますと、Googleのデータベースに、「タホ湖」の属性/特性として、場所や海抜、平均気温や塩類含有量等が格納されていた場合、検索結果に、この属性/特性まで表示されたり、さらに属性/特性に関する他の情報まで表示されたりする様になる、と言うことだと思われます。
つまり、前述の「タホ湖」の検索結果に、場所や海抜、平均気温や塩類含有量等が表示されるのは、この『セマンティック検索』技術を取り入れた結果、と言うことになります。
そして、一番気になる「項番3」のシステム改良にともなう影響度についてですが、Googleは、非定期的に『パンダ・アップデート』なるシステム変更を行っており、この影響は通常10%位と言われています。
今回「最大20%の影響度」と言っていますので、この『パンダ・アップデート』の2倍の影響度になる訳ですから、かなり順位の変動があるものと考えて良いと思います。
私を含めて、自社のホームページにSEO対策をしている企業様にとっては、ドキドキものです。
ちなみに、皆さん『パンダ・アップデート』の事は、ご存じでしたか? キーワード『パンダ・アップデート』で検索すると、沢山情報がありますので、そちらをご覧下さい。
それと、Googleの検索システムが変更される、と言う事は、当然Yahooの検索結果にも影響を及ぼします。
前回のメルマガでご紹介したMicrosoftのWindows8と言い、今回ご紹介したGoogleの検索システムの変更と言い、私達下々の人間は、巨大メーカーに振り回されてばかりで、本当に困ってしまいます。
今回のGoogleの件は、噂では、Facebookに対抗するために、検索サイトに長時間留まるための仕組みとも言われていますし、検索事業=広告収入の増加のための仕組みとも言われています。
全く、システムやソフトを利用している身では仕方が無いことですが、本業以外のことに時間を取られるのは、辛いところです。
あと、最後になりますが、WSJの日本版は、原文の内容を、かなり割愛しているみたいです。
それでは皆さんも、気を落とさずに頑張って下さい。
○WSJ日本版:http://jp.wsj.com/Business-Companies/Technology/node_408484
○WSJ原文:http://online.wsj.com/article/SB10001424052702304459804577281842851136290.html
○弊社ホームページ:http://msystm.co.jp/