Windows 10 November 2019 Update - これは何?

 先日のメルマガ(1月号)でも紹介しましたが、Microsoft社では、2019年11月12日(アメリカ時刻)に、メジャーアップデート「Windows 10 November 2019 Update」を一般公開しています。

 

このメジャーアップデートは、弊社過去ブログで紹介していますが、開発コード「19H2」と呼ばれており、既に、前回のメジャーアップデート「Windows 10 May 2019 Update(19H1)」の公開時には、プレビュー版がリリースされている状況でした。

 

そして、今回の「Windows 10 November 2019 Update」ですが・・・

 

このメジャーアップデート、「メジャーアップデート」と呼ぶには相応しくない内容となっています。

 

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これまで、と言うか、Windows 10をリリースした当初のMicrosoft社の説明では、4ヶ月に1回、毎年3回メジャーアップデートを提供し、その都度、新機能を提供する、と言う触れ込みでした。

 

ところが、蓋を開けてみれば、メジャーアップデートをリリースするたびに大規模障害が発生し、その都度、障害修正用の更新プログラムを何度も提供しなければならないハメに陥ってしまいました。

 

そこで、3ヶ月に1回のメジャーアップデートを、6ヶ月に1回、毎年2回もリリースに減らす事で、テスト期間を延長して障害を減らそうと「Windows Update」の運用を変更したのですが・・・

 

結局の所、テスト期間を延長して前回5月22日に「May 2019 Update」をリリースしたのですが、こちらもリリース開始直後から大規模障害が発生しました。

 

そして、挙句の果てには、「May 2019 Update」のリリースを停止する事態になってしまったようです。

 

Microsoft社では、「Windows Update」のバージョン毎に複数のグループに別れて開発や試験を実施しているようですが、これまでWindows Updateを担当したグループは、全てプロジェクト失敗となってしまっているようです。

 

全く・・・Windows 10をリリースする前、Microsoft社が発表したプレスでは、「Windows Updateを一般公開する前には、Microsoft社内、およびPreview版による数万人規模の試験を実施するので安心して欲しい。」と豪語していたのですが、やっぱりバグばかりです。

 

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今回リリースされた「Windows 10 November 2019 Update」は、新機能は、ほとんど提供されず、これまでのバグ修正や使い勝手の悪さを修正するだけとなっているようです。

 

また、そもそも論を紹介すると、今年の5月にリリースされた「May 2019 Update(バージョン1903)」と今回の「November 2019 Update(バージョン1909)」とは、コアOSとファイルセットを共有する、同一のパッケージになっているそうです。

 

さらに詳しく説明すると、「バージョン1909」と「バージョン 1903」は同一で、「バージョン1909」の提供機能を制限した状態でリリースしたのが「バージョン1903」で、「バージョン1903」の内部で、提供機能を活性化させたものが「バージョン1909」になるとのことです。

 

つまり、「1903」と「1909」は、次の図のような関係になっているそうです。

 

  

  

 全く・・・元は1個のシステムを、内部の起動スイッチを「オフ」から「オン」にしただけで、さも違うシステムの様に提供するとは・・・何と、小賢しい企業なのでしょうか ?

 

Microsoft社からは、上記のような具体的な説明は一切なく、次のような説明を記載しているだけです。

 

Windows 10 Version 1903 および 1909 は、共通のコア オペレーティング システムおよび同一のシステム ファイル セットを共有しています。 』

 

つまり、「バージョン1909」と「バージョン 1903」は同じシステムである事を、言葉を変えて表現しています。

 

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と言う事で、最初から「Windows 10 November 2019 Update」の正体をバラしてしまいましたが、この「バージョン1909」には、「バージョン1903」と同じシステムを使い回しているいると言う理由もありますが、インストールが短時間で終了すると言う特徴もあります。

 

私も、昨年末に「バージョン1909」にアップしましたが、作業は数分で終了しました。

 

また、今回、新に追加(?)された機能も、少しですが存在しますので、その機能も紹介したいと思います。

 

そこで、今回、次の情報を紹介します。

 

  • インストールが短時間で終了する理由
  • 「バージョン1909」で有効化された機能

 

それでは今回も宜しくお願いします。

 

  

■インストールが短時間で終了する理由

   

 

 既に紹介した通り、去年の11月にリリースされた「Windows 10 November 2019 Update」、開発コード「19H2」は、同じく5月にリリースされたバージョン「1903」、開発コード「19H1」と同じシステムとなります。

 

このため、ソースコードを管理する「ビルド番号」に関しても、次の通り、末尾番号は1番しか違わない状態となっています。

 

項番

製品名

リリース日

バージョン

ビルド番号

開発コード

1

May 2019 Update

2019/05/21

1903

18362

19H1

2

November 2019 Update

2019/11/12

1909

18363

19H2

 

 

ビルド番号の「.(ドット)」以下には、3桁、あるいは4桁の数値が付属していますが、この数値は、「マイナー・バージョン番号」、または「リビジョン番号」と呼ばれており、(現地時間の)毎月第2火曜日に実施される「Windows Update(更新プログラム)」を実施する事で、番号が変化して行きます。

 

このため「ビルド番号」としては、「.(ドット)」の前の5桁の数値を採用する事になります。

 

ちなみに、バージョン番号を確認するには、次の2つの方法があります。

 

・「設定」→「システム」→「バージョン情報」→「Windowsの仕様」

・「ファイル名を指定して実行」→コマンドラインに「winver」を入力 → 実行

 

また、OSビルド番号やビルドの説明に関しては、弊社過去ブログをご覧ください。

 

  • Fall Creators Update ~ 今度は何が・・・(20180113.html)
  • Windows 10 October 2018 Update - 半期に一度の恐怖(20181208.html)

 

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 他方、今回の「November 2019 Update(バージョン1909)」に関しては、前述の通り、インストール時間が大幅に短縮され、私の場合、ネットワークの接続環境がちょっと悪かったのですが、それでも、ダウンロードに5分程度、インストールも5分程度、合わせても10分ほどで作業が終了しました。

 

また、再起動も1回しか行われなかったので、前回の「May 2019 Update(バージョン1903)」と比較すれば、大幅に作業時間が短縮されています。

 

前回の「May 2019 Update(バージョン1903)」では、ダウンロードからインストール終了まで、12時間以上掛かったと言う報告もあるほどでした。

 

「メジャーアップデートに12時間も掛かる」と言うこと事態、普通の人間の感覚からすれば異常だと思いますので、Microsoft社も、ようやっと普通の人間の感覚になったのかと思ってしまいます。

 

もちろん、前述の通り、今回提供された「November 2019 Update(バージョン1909)」と、前回の「May 2019 Update(バージョン1903)」が、同一システムである点を考慮しても、これほど短時間に作業が終了するのは異例です。

 

そして、実は、今回の「November 2019 Update(バージョン1909)」、インストールが短時間で終了するのには、「カラクリ」があるとされています。

 

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 今回提供された「November 2019 Update(バージョン1909)」に関しては、従来のメジャーアップデートの様に、一括でアップデート用プログラムがダウンロード、およびインストールされる訳ではありません。

 

利用者が知らない内に、分割されたアップデート用プログラムが、配布、およびインストールされています。

 

「利用者が知らない内に」と書いてしまうとマルウェアの様に感じるかもしれません。

 

しかし、実際には、(現地時間の)毎月第2火曜日に実施される「Windows Update(更新プログラム)」を適用する際に、部分的に「バージョン1903」を「バージョン1909」に変更しているとされています。

 

本ブログでは、これまで「バージョン1903」と「バージョン1909」は、全くの同一のシステムであると記載しましたが、ソースコード・レベルで見ると、やはり少しは異なります。

 

Windows Update」には、これまでも過去ブログで説明して来た様に、大きくは、次の2種類の「Windows Update」があります。

 

項番

種類

目的

実施回数

1

メジャーアップデート

機能修正/機能追加

年2回

2

マイナーアップデート

セキュリティ/バグ修正等、品質向上

月1回/毎月第2火曜

 

 

毎月第2火曜日に実施する「マイナーアップデート」において、「バージョン1903」を、段階的に「バージョン1909」のモジュールで置き換えて行ったようです。

 

そして、最後のマイナーアップデートにおいて、プログラム自体は、完全に「バージョン1909」用に置き換わっているものの、GUI等のユーザーインターフェース部分だけは「バージョン1903」のまま動作するようにしています。

 

つまり、内部のスイッチを「オフ」にして、「バージョン1909」に切り替わらないように細工を施しています。そして、Microsoft社内では、この「機能をオフにする」事を、「dormant(休眠)」と呼んで管理しているそうです。

 

このような状態で、11月21日にリリースされた「バージョン1909」をダウンロード、およびインストールする事で、内部スイッチを「オン」にする事により、バージョン番号やOSビルド番号が、「バージョン1903」から「バージョン1909」に切り替わると言う仕組みになっているそうです。

 

ちなみに、Microsoft社が公表した内容によれば、「バージョン1903」から「バージョン1909」に切り替えるために必要なファイルのファイル容量は、「25MB(メガバイト)」しかないとされています。

 

この事実は、見方を変えると「バージョン1903」と「バージョン1909」とでは、モジュールベースで、「25MB」分の差しかないとも言えます。

 

つまり、これまで紹介した通り、やはり「バージョン1903」と「バージョン1909」とは、ほぼ同一システムであると言う事の裏付けにもなると思います。

  

■「バージョン1909」で有効化された機能

 さて、これまで紹介してきた様に、旧バージョンとの差分が「25MB」しかない「バージョン1909」ですが、それでも、僅かながら機能修正や機能追加は存在しています。

 

私が気付いたのは、「スタートメニュー」の表示が変更された点だけだったのですが、実際には、かなり細かな変更が加えられているようです。

 

詳しくは、Microsoft社のホームページ内「Windows Insider Program」に、「Windows 10 バージョン 1909 の最新情報」と言うページが設けられ、そこに詳しい変更内容が記載されています。

 

 

このページには、「バージョン1909」には、17個の変更が加えられていると紹介されていますが・・・普通にPCを使っている人にとっては、ほとんど意味が無い機能追加や機能修正になっているようです。

 

その一例、私が気付いた変更点ですが・・・Microsoft社の説明によると、次の様な機能修正となっています。

 

『 [スタート] メニューのナビゲーション ウィンドウが、マウスでポイントすると展開され、クリックした場所に移動しやすくなりました。 』

 

  

 

 と言う変更点ですが、単に、表示されるアイコンに、日本語の説明が表示されると言うだけの機能追加です。

 

まあ、アクセスビリティの向上と言えば向上ですが・・・普通の人にとっては余り役に立た無い機能追加だと思います。

 

また、これまで普通にWindows 10を使っていた人にとっては、クリック回数が1回余計に増えるので、使いにくいシステムになってしまったと感じると思います。

 

私は、PCをスリープにする際や、シャットダウンする時に、余計な手間が掛かるので使い難くて仕方がありません。

 

全てがこのような機能追加/機能修正ですので、まさに「25MB」分の機能追加だと思います。

 

それでは、取り敢えず、機能が変更、あるいは追加になった項目を一覧表示し、その後、何となく役に立ちそうな機能を紹介します。

 

項番

内容

1

Windowsコンテナーを使用する場合に下位互換をサポート出来るようになった。

2

OEMメーカーが自社のデバイスのハードウェア機能に基づいてインクの待ち時間を減らすことができるようなった。

3

キーのローリングまたはキーの回転機能により、ユーザーが、手動でBitLockerドライブのロックを解除する時に、誤操作を防止する事が出来るようになった。

4

ロック画面でサードパーティー デジタル アシスタントを音声によりアクティブ化出来るようになった。(Amazon Alexのサポート )

5

タスク バーの予定表ポップアップから簡単にイベントを作成出来るようになった。

6

スタートメニューのナビゲーションウィンドウが日本語で展開出来るようになった。

7

「アプリの通知」調整時、バナーとアクションセンターの意味が解りやすい画像を追加した。

8

「通知の管理」で通知の送信元を更新順に並び替えられるようにした。

9

バナーとアクション センターで直接オン/オフの切り替えが出来るようになった。

10

アクション センターの上部に「通知の管理」ボタンが追加された。

11

新しい Intelプロセッサー向けのデバッグ機能が追加された。

12

一部プロセッサー搭載PCで、バッテリー寿命と電源効率が全体的に向上した。

13

マルチコアプロセッサーにコア間の処理を分散するローテーション ポリシーが実装された。

14

ARM64 デバイス向け Windows Defender Credential Guard(資格保護)が有効になった。

15

エンタープライズがWin32 (デスクトップ) アプリを利用出来るようになった。

16

Windows Searchによってエクスプローラーの検索ボックスが強化されOneDrive コンテンツも統合管理出来るようになった。

17

ナレーターやその他の支援技術の機能が追加されFN キーの場所とその状態を読み上げるようになった。

※太字:今回個別に紹介する機能

 

取り急ぎ、追加、および修正された機能を羅列しましたが理解できますか ?

 

数少ない機能修理/追加ですが、中でも「通知」機能への機能追加と機能修正が目立ちますが・・・これも、本当に必要あるのかな~と思ってしまいます。

 

それでは、何となく見繕った機能を紹介します。

 

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(1)ロック画面で「Amazon Alexa」が使用可能

 バージョン「1903」までは、ロック画面で使用出来る音声アシスタントは「Cortana(コルタナ)」だけでした。

 

そして、今回の「1909」からは、サードパーティーの音声アシスタント、具体的には、Amazonの「Alexa」を使用する事が出来るようになりました。

 

この場合、「Microsoft Store」から、「Amazon Alexa」アプリをインストールして設定する事になります。

 

但し、今回は、タッチ操作も可能な「スマートディスプレイ」的な使用は不可能で、「音声」のみの操作となります。

 

このため、ロック画面で、「アレクサ」と呼び掛けて起動する形になります。

 

(2)タスク バーの予定表ポップアップからイベントを作成

 Windows 10のタスクバーの右下隅にある日付と時刻をクリックすると、カレンダーがポップアップします。

 

そして、イベントを設定したい日付を選択し、テキストボックス内にイベントを入力し、イベント開始時刻と終了時刻を設定するだけでスケジュールを登録する事が出来るようになりました。

 

わざわざ「カレンダー」アプリを起動しなくても、簡単にスケジュールを登録できるようになりました。

 

(3)スタートメニューのナビゲーションを改善

この機能は、前述の例題として紹介した機能で、スタートメニューに日本語の表示が追加されています。

 

(4)通知機能の改善

通知機能に関しては、何故か複数の機能が追加されています。

 

 ①「通知の管理」ボタンの追加

タスクバーの右下隅をクリックすると表示される「アクション センター」の上部に、「通知の管理」ボタンが追加されました。

 

このボタンをクリックすると、「設定」アプリの「システム」→「通知とアクション」セクションに、直接アクセスする事が出来ます。

 

 

 ②通知の受信設定リストの並び順変更

そして、「通知をアクション」画面においては、通知の受信設定リストを、次の2種類から選択する事が出来る様になりました。

・最新

・名前

 

「名前」の場合、従来通り、アプリの名前の昇順で設定リストが表示されますが、これを「最新」にすると、通知機能を利用した最新順に表示されるようになります。

 

 ③通知設定画面の改善

さらに、通知設定リストで個々のアプリを選択した場合に表示される設定画面も改善されています。

 

通知を表示する場所には、「アクションセンター」に表示するのか、あるいは「バナー」に表示するように設定出来ます。

 

しかし、「通知バナー」とか「アクション センター」とか言われても解らない利用者のために、より解りやすいグラフィックスを追加しました。

 

④通知のオン/オフを直接設定出来るオプション追加

バナー、およびアクション センターの両方で、アプリやWebサイトから届いた通知に関して、該当通知から、直接構成したりオフにしたりするためのオプションが表示されるようになりました。

 

 

 

(5)「エクスプローラー」の検索ボックス強化

Windows Search」を強化した事により、ローカルPCのインデックスされたファイル、つまり自分のPCのディスクだけを検索するだけでなく、クラウド上にある「OneDrive」のコンテンツも検索できるようになりました。

 

但し、本ブログを書いている時点(12月末時点)では、「エクスプローラー」の検索ボックスで右クリックを行ってもメニューが出ないと言う問題が発生しているようです。

 

コピー/ペーストを行う場合は、ショートカットキーを利用した方が良いと思われます。

 

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今回、機能修正、および機能追加が行われた機能を紹介しましたが如何でしたか ?

 

私個人としては、全て、有っても無くても、どうでも良いような機能ばかりに思えます。まあ、Amazonの音声アシスタントを購入している人にとっては、音声アシスタントの機能拡張は便利かもしれませんが・・・

 

そもそも、PCで音声アシスタントを使っている人は、どの位いるのでしょうか ? 私などは、音声アシスタントを使うならスマートフォンの方が便利だと思っています。

 

他方、Windows 10には、最初から「Cortana(コルタナ)」と言う音声アシスタントが標準装備されています。

 

それにも関わらずAmazon「Alexa」をサポートすると言うことは・・・この「Cortana」が役に立たない事の証ではないかと思ってしまいます。

  

■最後に

今回は、「Windows 10 November 2019 Update - これは何?」と出して、次の内容を紹介しましたが如何でしたか ?

 

  • Windows 10 November 2019 Update」の正体
  • インストールが短時間で終了する理由
  • 「バージョン1909」で有効化された機能

 

今回提供された「Windows 10 November 2019 Update」、品質の向上を最大の目的にしていた事は最初に紹介した通りです。

 

しかし、そんな「品質向上」を目的にしたバージョンでも、前述の通り、ファイル・エクスプローラーでバグが発生していますし、その他にも、次のようなバグも継続して起こっているようです。

 

WindowsMicrosoft IMEを用いてChromeブラウザやTwitterアプリなどで文字を変換した瞬間に文字が消える

・一部セキュリティとの間で非互換が発生し、利用出来ない状況が続いている。(アバスト/AVG等)

・一部古いデバイスに搭載されている「Qualcomm」ドライバーが原因でWi-Fi接続が切れる。

・一部のRealtekBluetoothドライバーとの間に非互換が発生している。

 

まあ、これまでにリリースしたメジャーアップデートと比較すると、確かに、バグの発生件数や影響度は低減していますが・・・これを、どのように評価するかは各個人、使用しているアプリや機能により異なると思います。

 

バグの数が少なければ良いのか ? PCの運用に支障が無ければ良いのか ? バグがある事自体問題なのか ? それぞれ評価基準は異なると思います。

 

私個人としては、既に「バージョン1909」にアップしていますが、特に、何の悪影響も無いので、問題なしと言う所です。

 

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その他、バージョン「1909」にバージョンアップする際に気を付けるべき点としては、バージョンアップ後に、何らかの理由により旧バージョン「1903」に戻す場合、その手順が従来と異なると言う点があります。

 

これまでのバージョンアップでは、バージョンアップを行うと、旧バージョンの情報が、ロールバック用ファイルとして、Cドライブ直下に「C:\Windows.old」、「C:\Windows.old(1)」、あるいは「C:\Windows.old(2)」と言うファイル名で作成されていました。

 

ところが、今回のバージョン「1909」では、これらロールバック用ファイルが作成されなくなってしまいました。

 

このため、従来の大型更新時に10日間利用できた「前のバージョンのWindows 10に戻す」オプションは、最初から利用できません。

 

しかし、だからと言って、「1909」にバージョン後、旧バージョンである「1903」に戻せないと言う訳ではありません。

 

今回のバージョンアップ後は、通常の品質更新プログラムをアンインストールするのと同様、更新プログラム「KB4517245」をアンインストールすれば、元のバージョン1903に戻すことが出来ます。

 

この点、知っておいた方が良いと思います。

 

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なお、バージョン「1909」のリリースに合わせ、Windows 10 ProやHomeでのバージョン「1803」のサポートが終了となります。

 

現在、「バージョン1803」になっている人は、既にサポート期間が終わってしまっていますので、早急に、次のバージョン以降にバージョンアップしたほうが良さそうです。

 

ちなみに、現在、Microsoft社がサポートしているWindows 10のバージョンは下表の通りです。黒色太字の部分がサポート対象バージョンとエディションになります。

 

バージョン履歴

リリース日

Home、Pro、Pro Education

サポート終了日

Enterprise Education 

サポート終了日

1909

2019 年 11 月 12 日

2021 年 5 月 11 日

2022 年 5 月 10 日

1903

2019 年 5 月 21 日

2020 年 12 月 8 日

2020 年 12 月 8 日

1809

2018 年 11 月 13 日

2020 年 5 月 12 日

2021 年 5 月 11 日

1803

2018 年 4 月 30 日

2019 年 11 月 12 日

2020 年 11 月 10 日

1709

2017 年 10 月 17 日

2019 年 4 月 9 日

2020 年 4 月 14 日

1703

2017 年 4 月 5 日

2018 年 10 月 9 日

2019 年 10 月 8 日

1607

2016 年 8 月 2 日

2018 年 4 月 10 日

2019 年 4 月 9 日

1511

2015 年 11 月 10 日

2017 年 10 月 10 日

2017 年 10 月 10 日

1507

(2015年7月リリース)

2015 年 7 月 29 日

2017 年 5 月 9 日

2017 年 5 月 9 日

 

 

Microsoft社は、Windows 10 ProやHome等では、新バージョンのリリース日から18か月間しかサポートしないと言う、とんでもないライフサイクルを採用しています。

 

Windows10の発売当初、新OSのリリースから10年はサポートするとは、どの口が言っていたのでしょう ?

 

 

ところで、次回のバージョンアップは、2020年春を予定しており、開発コード「20H1」と言う名称で、現在「Windows 10 Insider Preview」でリリースされています。

 

開発コード「20H1」では、次のような機能追加/更新が行われているようです。

 

・Cortanaの効率化

Windows Search機能の強化、および稼働条件の効率化

・クイックWeb検索の追加

・検索結果のプレビュー表示のデザイン更新

・顔文字の追加

・セーフモード起動制限強化

・ネットワークカメラへの接続

Bluetoothペアリングの機能向上・・・・

 

その他、多くの機能追加や機能改善が施されているようですが・・・リリース時に、また大混乱にならないよう、今から心配してしまいます。

 

 

それでは次回も宜しくお願いします。

 

以上

 

【画像・情報提供先】

Wikipedia(http://ja.wikipedia.org/)

・日本マイクロソフト(https://www.microsoft.com/ja-jp)

・杜の窓(https://forest.watch.impress.co.jp/)