岩手の秋祭り - オムニバス

8月9日から、出張と休暇を兼ねて盛岡に滞在中です。このため、今回のブログは、盛岡で作成しました。

滞在期間中、この地域では、観測史上最高の雨量を計測し、雫石町矢巾町の農作地は壊滅的な被害をこうむってしまいました。行政も、異例の速さで対応してくれていますが、被害を受けた方々には、お見舞い申し上げます。

ちなみに盛岡は、北上山地の盆地にありますから、夏は暑く、冬は寒いために、ここで過ごすのも結構厳しいものがあります。

年間気温は、冬はマイナス15℃から、夏はプラス34℃と、40℃近くの変動幅があります。非常に激しい環境ですし、1日の中でも、気温の変化には、激しいものがあります、

現在8月ですが、日中の温度は、(東京や今年、日本史上最高の41℃を超えた高知よりはましですが)33℃位まで軽く上がります。

しかし、海岸から100kmも離れた盆地ですから湿気がありませんし、夕方、日が暮れると急激に気温が下がり、明け方は20℃位になりますから、寝苦しさは全然ありません。と言うか、夜は寒い位です。

年間での服装管理も重要ですが、1日の中でも服装管理は、とても重要です。昼間は、Tシャツ/短パンで充分ですが、夜も同じ服装だと、確実に風邪を引いてしまいます。

ところで、記事の方ですが、今回は、盛岡近郊、および岩手県内で開催予定の【秋祭り】を紹介したいと思います。

岩手県内で開催される【秋祭り】の内、最大の祭りは、【盛岡八幡宮例大祭】です。

この【秋祭り】に関しては、去年、本ブログでも紹介しています。

★過去ブログ:「盛岡秋まつり」について

盛岡を含め、岩手県内においては、9月には、下表のような多くのイベントが開催されます。

項番 イベント名称 開催日 開催場所
1 遠野ふるさと村 〜雨風祭り・かかし祭り〜 9/1 遠野市
2 くるま市・水車まつり 9/1 久慈市
3 二戸まつり 9/6〜9/8 二戸市
4 いわて夏まつり in 小岩井 9/7 雫石町
5 2013やまびこフェスタ 9/7〜9/8 宮古市
6 神楽の日 9/8 花巻市
7 石鳥谷まつり 9/8〜9/10 花巻市
8 遠野郷八幡宮例大祭 9/13〜9/15 遠野市
9 花巻まつり 9/13〜9/15 花巻市
10 盛岡秋まつり 〜 盛岡八幡宮例大祭 9/14〜9/16 盛岡市
11 秋の味覚まつり 浄土ヶ浜さんまフェスタ 9/14〜9/15 宮古市
12 土沢まつり 9/14〜9/15 花巻市
13 みやこ秋まつり 9/14〜9/15 宮古市
14 軽米秋まつり 9/14〜9/16 軽米町
15 山田祭 9/14〜9/16 山田町
16 奥州YOSAKOI in みずさわ 9/15 奥州市
17 おおはさまワインまつり 9/15 花巻市
18 金沢八幡神社大名行列 9/15 一関市
19 毛越寺 萩まつり 9/15〜9/30 平泉町
20 久慈秋まつり 9/19〜9/22 久慈市
21 賢治祭 9/21 花巻市
22 岩洞湖まつり 9/21 盛岡市
23 日本のふるさと遠野まつり 9/21〜9/22 遠野市
24 えづりこ古墳まつり 9/23 北上市
25 盛岡・いしがきミュージックフェスティバル 9/23 盛岡市
26 ふだいまつり 9月上旬 普代村
27 久慈平岳秋まつり 9月中旬 久慈市
28 浄法寺まつり 9月中旬 二戸市
29 川口秋まつり 9月下旬 岩手町
30 くずまき秋まつり 9月下旬 葛巻町
31 きたかみB級ご当地グルメフェスタ 9月下旬 北上市
32 岩泉まつたけ祭り 9月下旬 岩泉町

本当は、全部のイベントを紹介したいとは思いますが・・・時間やページの都合もありますために、今回は、一部イベントのみを紹介させて頂きます。

今回も宜しくお願いします。

■【花巻まつり】

花巻市は、盛岡市の隣、岩手県の中西部に位置し、人口は約10万人の都市です。観光名所としては、花巻温泉郷宮沢賢治記念館、新渡戸(稲造)記念館、萬鉄五郎美術館、高村光太郎記念館などがあります。

旬な話題としては、先日まで開催中だった高校野球で活躍した、花巻東高校(旧名:花巻商業高校/谷村学院高校)が、同市松園町にあります。

【花巻まつり】は、鳥谷ヶ崎神社の祭礼として、400年以上の歴史を持つ祭りですが、もともとは、南部氏盛岡藩重臣であり、花巻城の城主であり、花巻の開祖でもある【北 信愛(きた のぶちか)】が、出陣に際して観音様を祀り、戦勝を祈願した【観音祭り】を起源とする祭りです。

【北 信愛】は、後に出家して【北 松斎】と改名しましたが、【北 松斎】が、1613年(慶長18年)に91歳で死去した後は、その追慕の意味も加わり、【北 松斎】の命日に開催されるようになったことから【松斎祭り】と呼ばれるようになったそうです。

明治政府になってからの廃仏毀釈により、一時中止されましたが、その後、鳥谷ヶ崎神社の祭礼として復活し、現在に至ったそうです。

また、【花巻まつり】は、宮沢賢治の絶筆と言われる短歌にも、次の様に詠われております。

「方十里 稗貫のみかも 稲熟れて み祭三日 そらはれわたる(※)」

このような【花巻まつり】ですが、だいたい次の様なスケジュールで開催されます。

日付 時刻 イベント
9/13(金) 15:30〜 神楽権現舞パレード、神輿パレード、山車パレード、舞かがり火鹿踊
9/14(土) 15:00〜 山車・神輿合同運行、山車パレード、鳥谷崎神社御神輿渡御、一般神輿パレード
9/15(日) 14:40〜 花巻ばやしパレード、鹿踊パレード、神輿パレード、山車パレード

それぞれの内容については下記で説明しますが、【鹿踊(ししおどり)】に関しては過去ブログでも紹介しています。

★過去ブログ:鹿踊り

●風流山車

花巻まつりの呼び物の風流山車。その始まりは江戸時代までさかのぼり、元々は高さ13メートルの豪壮な屋形山車を引き、東北屈指の山車として名声をはせましたが、町に電線が張りだされる様になると高さのある屋形山車は消え、丈の低い優雅な風流山車に姿を変えて現在の形となりました。

12団体が粋を凝らして創り上げた山車が、花巻ばやしの優雅な音色のなか、アセチレンガスの仄かな灯りに照らされ華麗に運行されます。

開町400年にあたる1992年(平成4年)に、高さ13メートル、総重量約3トン、総槍づくりの屋形山車が再現されたようで、祭り期間中に公開されます。


●神輿

子ども神輿から大人神輿まで約140基もの神輿が参加します。一度のまつりで参加する基数としては日本有数らしいです。
また、かつて町内に造り酒屋が多くあったことから、酒樽を利用した神輿を造り、若者達が担いでまつりを盛り立てたそうです。

酒樽を利用したことから、【樽神輿】と呼ばれ、花巻地方特有のものらしいです。現在は豪華な宮神輿が主流ですが、今でも樽神輿の姿をいくつか見受けることができ、【花巻まつり】に欠かせない風物です。

●神楽権現舞(かぐらごんげんまい)

岩手県内、および花巻市内に伝承される神楽は、山伏神楽がその主流を成しており、早池峰岳系、円万寺神楽系、和賀大乗神楽系に大別することができます。

神楽に関しても過去ブログに記載しています。そちらをご覧頂ければと思います。(http://msystm.co.jp/blog/20130726.html)

神の権化である権現様を捧持して舞う権現舞が、いずれの系統の神楽でも演目の最後に演じられ、民衆の願望である社会安穏、除災招福、五穀豊穣などを祈念し各地で伝承されております。

●花巻囃子(ばやし)

花巻囃子は、岩手の代表的な祭囃子の一つで、京都祇園囃子の流れを汲んでいます。

大太鼓、小太鼓、笛、三味線が調和して祇園調を漂わせ、深い情感と優雅な気品を感じさせますが、三味線のメロディの豊かな情緒は、他の囃子に類をみない特徴です。

花巻囃子踊りは、この、お囃子に振り付けをしたもので、約1,000人にも及ぶ踊り手により披露されます。

また、花巻囃子には、行進囃子と停車囃子(裏囃子)の2種類がありますが、停車囃子は一時廃絶したものを1974年(昭和49年)に復活させたそうです。


※歌意:稗貫郡の十里四方に稲が登熟し、昨年の冷害に比べて、大豊作となった。それを寿ぐように、 祭典の三日間は晴れ渡った

- 問合せ先等 -

連絡先名 花巻市観光課
開催地 〒025-0087 岩手県花巻市上町周辺
電話番号 0198-29-4733
ホームページ http://www.kanko-hanamaki.ne.jp/event/event_detail.php?id=48


■【秋の味覚まつり 浄土ヶ浜さんまフェスタ】

三陸海岸景勝地浄土ヶ浜で、9/14〜9/15の2日間に渡り開催されるのが【秋の味覚まつり 浄土ヶ浜さんまフェスタ】です。

浄土ヶ浜に関しても過去ブログに記載しております。そちらをご覧頂ければと思います。(http://msystm.co.jp/blog/20130525.html)

このイベントは、宮古港に水揚げされたばかりの新鮮な秋刀魚の塩焼き、丸干し秋刀魚、すり身汁や甘露煮、ウニご飯、秋刀魚刺身、ホタテ、えびが、セットで1,000円と言う、お得感タップリのイベントになります。

但し、食材は、自分で焼かなくてはいけませんが・・・しか〜し、そんな事は全然問題ではありません。

開催場所は、浄土ヶ浜レストハウス前ですが、写真の様に、目の前には、浄土ヶ浜の絶景が広がります。風光明媚な場所で、新鮮な秋刀魚を味わうのは格別だと思います。

特に、「サンマのすり身汁」は、すり身が「ふっくら」しており、とても好評らしいです。その他、産直施設「ひきめの里」が提供する、かぼちゃを練り込んだひっつみ汁(※)、「ひきめ里っこ鍋」が無料でふるまわれるイベントもあります。

さらに、抽選ですが、人気の「秋刀魚のつかみ取り」にも参加できますし、なんと、協賛宿泊施設に泊まった場合には、参加料金が、半額の500円となる、さらに嬉しい企画もあります。

その他にも、秋刀魚詰め放題、シーカヤック体験試乗会、歌謡ショー、マグロの解体ショーや、解体したマグロの切り身をかけた選抜クイズ等、イベント盛り沢山です。

ちなみに、東京で毎年開催される【目黒のさんま祭り】の秋刀魚は、宮古市が提供しております。(約7,000匹)

※ひっつみ汁 : 盛岡藩に伝わる郷土料理で、小麦粉を水で溶かした「すいとん」ですが、手でつかんで(ひっぱって)、そのまま鍋にいれるために、「ひっつみ」と言われるようです。

このイベントは、次の様なスケジュールで開催されます。

日付 時刻 イベント
9/14 11:00 サンマづくしセット販売
サンマつかみ取り抽選
シーカヤック体験試乗会
12:00 サンマつかみ取り
13:00 サンマつめ放題(先着40名、500円)
9/15 11:00 サンマづくしセット販売
サンマつかみ取り抽選
シーカヤック体験試乗会
歌謡ショー
12:00 サンマつかみ取り
餅まき
13:00 サンマつめ放題(先着40名、500円)
シーカヤック体験試乗会
13:30 マグロの切り身をかけた選抜クイズ


- 問合せ先等 -

連絡先名 社団法人 宮古観光協会
開催地 〒027-0065 宮古市日立浜町32番地 浄土ヶ浜レストハウス
電話番号 0193-62-3534
ホームページ http://www.kankou385.jp/event/195.html
参加料 1,000円
人数 先着250名

■【おおはさまワインまつり】

大迫(おおはさま)町は、もともとは岩手県稗貫(ひえぬき)郡でしたが、平成の大合併で、花巻市と合併し、現在の花巻市大迫町となりました。

町のキャッチフレーズは、【神楽とワインの里】として売り出し中です。

この神楽に関しては、国の重要無形文化財であり、2009年(平成21年)に、ユネスコの世界無形文化遺産にも登録された【早池峰神楽】が有名ですし、ワインに関しては、町内にある株式会社エーデルワイン社が、町内産のブドウを用いてワインを製造しています。

今回ご紹介する【おおはさまワインまつり】は、このエーデルワイン社と花巻市の協賛により実行されるイベントとなっており、毎年8,000人位の観光客で賑わいます。

【おおはさまワインまつり】は、今年で44回目を誇るイベントで、エーデルワイン社がある「大迫町大迫ぶどうの丘」で開催されます。

エーデルワイン社は、前身の「岩手ぶどう酒醸造合資会社」が1962年(昭和37年)創立ですから、かれこれ50年以上、この地でワインを作り続けています。

このイベントに関しては、今年は、まだ詳細なスケジュールが発表されませんが、例年、だいたい次の様な内容となります。

  • ワインのほか、ぶどう等の特産品販売
  • 早池峰神楽上演
  • 子供向けイベント
  • ニコンサート
  • ワイン娘によるブドウ踏み
  • 焼肉・焼き魚コーナー
  • ワイン餅まき

特に、「ワイン娘によるブドウ踏み」は、人気のイベントです。この【ワイン娘】は 、【フラワーガールズ】なる市民団体のメンバーが行うそうです。

【フラワーガールズ(略称FG)】とは、映画のキャンペーンガールと、花巻市観光協会のコラボとして生まれた団体らしいですが、ブログもFacebookも開設中のようです。

このため(かどうかは解りませんが)、「ワイン娘によるブドウ踏み」は、プロからアマチュアまで、カメラマンが大量に集まってきて、大変な事になるらしいです。

また、特別企画として、オリジナルワイン(720ml)1本と、ワイングラス、それに手作りチーズのセットを、1,000セット限定、1,500円で販売するイベントも人気です。

毎年、ベロベロになるまでワインを飲む人もいるようです。参加される方は、くれぐれも自制をお願いします。

- 問合せ先等 -

連絡先名 花巻市大迫総合支所産業課
開催地 〒028-3203 岩手県花巻市大迫町大迫ぶどうが丘地区
電話番号 0198-48-2111
ホームページ http://www.kanko-hanamaki.ne.jp/event/event_detail.php?id=59
駐車場 駐車場の駐車台数に限りあり。公共交通機関又は盛岡・北上方面から運行するシャトルバスの利用推薦。
入場料 無し(ただし、ワインチケットは有料)


■【岩泉まつたけ祭り】

岩泉町は、盛岡から車で約2時間弱、岩手県の北東部に位置しますが、詳しい説明は、過去ブログをご覧になって下さい。

★過去ブログ:夏を涼しく! -【龍泉洞】および岩手県内の鍾乳洞

【岩泉まつたけ祭り】に関しても、今年の予定に関しては、まだ詳細が発表されませんが、今年で17回目の開催となります。

参考までに、第16回目となる去年の案内リーフレットを掲載しますが・・・メニューにある通り、松茸の炙り焼きから始まり、松茸のホイル焼き、松茸の握り寿司、松茸の茶碗蒸し、松茸のグラタン焼き、松茸の釜飯と、松茸のオンパレードです。

こんなに松茸が食べられて8,000円! このイベントが、今回一番のお勧めイベントかもしれません。

さらに、松茸や地場産品が当たるお楽しみ抽選会や郷土芸能も披露されるようです。

何だか、秋祭りの紹介ではなく、グルメ番組のような内容になってしまいましたが、この岩泉には、何と【松茸神社】も存在するようです。

この【松茸神社】、2010年(平成22年)の第14回まつたけ祭りの際に建立されたそうですが、それ以降、まつたけが豊作らしいです。

境内(?)には、小さな祠と、鳥居の代わりの2本のマツタケがあり、ご神体には、当然、マツタケが鎮座するそうです。(残念ながら、ご神体の画像は見つけられませんでした)

ちょっと見た目には、何か、他の神社、特に【子宝】系の神社と勘違いしそうな映像です(笑)。

この2本の狛犬ならぬ、狛まつたけ(?)を制作された方のブログを拝見しましたが、やはり、マツタケの特徴を出すのに、非常に苦労されたようです。

一つ間違えると・・・やはり【子宝系】になってしまいそうだった、との事です(大笑)

と、話は、また別方向に行ってしまいましたが・・・このイベントは、予約制です。一生分のマツタケを食べたい方は、リピーターが多いらしいですから、早めの予約をお願いします。

- 問合せ先等 -

連絡先名 岩泉まつたけ祭り実行委員会(岩泉商工会)
開催地 〒027-0501 下閉伊郡岩泉町岩泉字松橋1-2 ホテル龍泉洞愛山
電話番号 0194-22-3245
ホームページ http://www.town.iwaizumi.iwate.jp/iwaizumi_blog/
その他 事前予約が必要

秋の岩手は、多種多様のお祭りや、美味しい食材が、皆さんをお待ちしております。是非、楽しいイベントや旬の味をご堪能して下さい。


それでは、次回も宜しくお願いします。


【画像・情報提供先】
・公益財団法人岩手県観光協会(http://www.iwatetabi.jp/)
・一般社団法人 花巻観光協会(http://kanko-hanamaki.blogspot.jp/)

【株式会社 エム・システム】
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           TEL : 03-5671-2360 / FAX : 03-5671-2361
盛岡事業所  :〒020-0022 岩手県盛岡市大通3-2-8 3F
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