神子田の朝市と材木町の夜市(よ市)

今回の盛岡情報では、【神子田(みこだ)の朝市】と【材木町(ざいもくちょう)の夜市】をご紹介したいと思います。

【朝市】と【夜市】と言う対比が面白いのですが、材木町の方は、本当は【夜市】ではなく【よ市】が正式名称とのことです。

何故【夜市】ではなく【よ市】なのかは、後ほど説明致しますが、まずは両方の町の位置を地図で説明したいと思います。

神子田朝市は、盛岡駅から東南方向へ約3km位離れたところにある、朝市専用の場所で開催されています。(右下の赤枠)


徒歩だと40分位掛かってしまうので、盛岡駅からならタクシーで行くか、あるいは盛岡駅から東北本線の「仙北町(せんぼくちょう)駅」まで行けば、そこから約1.2km、歩けば15分位です。


材木町は、盛岡駅から北方向へ500m位離れた所ですので、こちらは徒歩6分位で行くことができます。(上方の赤枠)

それでは、それぞれの【市】について紹介します。


■神子田(みこだ)の朝市

盛岡で「朝市」と言えば、誰もが知っている「神子田の朝市」。私も、小さい頃、父の自転車の後ろに乗せてもらい、朝市に連れて行ってもらった覚えがあります。

父にしてみれば、朝市で食材を沢山買うので、私が付いていけば、それだけ荷物が増えるので迷惑だったのかもしれませんが、私としては、朝市に行けば、「お団子」を買ってもらえるので、頑張って早起きして付いて行ったものです。

それでは、【神子田の朝市】を紹介します。

●朝市の由来


【朝市】と言うと、平安時代〜江戸時代に掛けて、門前町等で開催された「四日市」や「十日市」が発祥かと思いきや、この朝市は全然違う様です。

もともと盛岡には、これと言った朝市は存在しなかったようですが、盛岡市南大通にあった「盛岡市中央青果」を、盛岡市津志田(旧:都南村)に移す時に問題が起こったようです。

青果場の移転に伴い、周辺直売所も立ち退きを要求されたため、盛岡市の住民や周辺農家が大反発し、有志が立ち上がり「盛岡地区生産者立売組合」を結成し、昭和43年(1968年) 盛岡市大通で、【朝市】を始めたのが由来らしいです。

この【立売】と言うのは、当時は【朝市】と言っても、現在の様な施設は存在しなかったので、生産者はリヤカーに農産物を積み、リヤカーの傍らに立って商売を行っていたので、【立売組合】となったそうです。

その後、この【朝市】は、とても繁盛したので、より広い場所を求めて、昭和52年(1977年)、現在の開催場所である「神子田」に移転したそうです。

●特徴


前述の様に、一般的な【朝市】は、毎月、あるいは毎週、特定の日や曜日に開催されますが、【神子田の朝市】は、何と! 年間300日も開催されています。

日本全国を見渡しても、年間300日も開催される朝市は、この【神子田の朝市】だけだそうです。ちなみに、休みは毎週月曜日と年始の5日間だけだそうです。

現在は、280店舗以上の直売所と、その他115軒ものお花屋さん、雑貨店、そして食堂がひしめいており、今でも大盛況なようです。

営業時間は5:00〜8:30で、5月〜12月の間は、月曜日でも振替休日や祝日の場合は、営業しているそうです。

【朝市】で買い物をすると、【おまけ】を付けてくれるお店も沢山あるみたいですから、早起きが得意な人は、是非、早朝の散歩がてらに訪ねてみて下さい。(私は無理かも)


■材木町(ざいもくちょう)の「よ市」

材木町の「よ市」。私は一度も行ったことが無いような気がするのですが、昔の記憶を辿ると、一度だけ、当時付き合っていた女性の妹が、材木町の喫茶店でアルバイトをしていたので、妹のお店に行くために「よ市」の中をブラブラと歩いたような覚えがあります。


ところで、この「よ市」の開催場所である材木町商店街は、別名「いーはとーぶアベニュー」と呼ばれているようです。


何故「いーはとーぶアベニュー」なのか?


単純に考えると、岩手県が【宮沢賢治】の故郷だから、と言うだけのことなのでしょうが、材木町には、【宮沢賢治】ゆかりの店があるから、と言うのが、どうやら一般論のようです。


では、誰が、と言うと、材木町には、【光原社】と言うお店があり、現在では、南部鉄器を始めとした岩手や全国の民芸品を取り扱っているのですが、当時は出版社で、【宮沢賢治】の短編小説【注文の多い調理店】が、ここから出版されたそうです。(上図の地図にも店名が載っています。)


そこで目を付けた誰かが、材木町商店街の町興しのために、【宮沢賢治】のモニュメントを作成し、「いーはとーぶアベニュー」と呼んだのだと推測していますが、詳細は不明です。


それと【宮澤賢治】は、盛岡在住の頃、材木町にあった東山堂書店(現在は中ノ橋通り)や村定楽器店(現存)でたびたび買い物をしていたそうです。また晩年には肥料の売り込みに材木町の商店を回ったことも記録されています。


このような関係もあり、【宮沢賢治】にあやかり「いーはとーぶアベニュー」と命名したのだと思われます。

●「よ市」の由来

材木町の「よ市」は、昭和49年(1974年)、地元の青年会「青友会」が、材木町商店街の活性化のために、夜店とお祭りを組み合わせたイベント企画として始まったそうです。

「よ市」開催当初は、7軒しか参加店舗が無かったそうですが、過去39回、一度も休まずに継続してきたそうで、今年で40回目となります。

「よ市」の「よ」には、次の様な、沢山の意味が込められているとのことです。

  • 「萬(よろず)」 : 多種にわたる
  • 「余」 : 余るほど豊富な
  • 「良」 : 良い商品を
  • 「与」 : お客様に提供し
  • 「喜」 : 満足して頂く

主旨は理解できますが、最後の「喜」は、当て字のような感じがしますが・・・

●特徴


材木町「よ市」は、毎年4月〜11月の毎週土曜日、15時〜19時までの4時間開催されています。

場所は、前述の「いーはとーぶアベニュー」と呼ばれている全長約430mの商店街沿いで開催され、開催時は「歩行者天国」になっています。(地図の青線部分)

開催当初は、上記の通り、継続も危ぶまれたのですが、現在では「よ市」加盟店や市外からの出店者も含めると100店舗を超える賑わいになっています。


「よ市」のお蔭で、材木町の道路の道幅も、当初の8mから14mに拡張されたり、さらに歩道もカラー歩道になったりと、町興しは成功したようです。

この「よ市」は、本当に夜店と祭りを組み合わせており、餅つき大会や「さんま」のつかみ取りが行われたりしますし、夏には露天で地ビールやつまみも売られてりしています。

今年は、40周年記念で、10月には「B級グルメ」ではなく、「C級グルメ・コンテスト」なども開催されるようです。




今回は、【朝市】と【よ市】を紹介させて頂きましたが、盛岡では、この他にも次の様なイベントが開催されております。

どれも特色あるイベントですので、盛岡にお越しの際には、少し早起きして、朝市で朝食を取るのも良いかもしれません。


それでは、次回も宜しくお願いします。


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