GoogleAppsセミナーに参加してきました
先週の木曜日、平成24年9月27日、六本木ヒルズ27階にあるGoogle株式会社の東京オフィスで開催された「 中小企業の皆様向け Google Apps セミナー」に参加してきました。
このセミナーは、Google Apps の導入を検討している、中小企業を対象としたセミナーで、アジェンダは次のようになっていました。
・Google Apps for Businessの概要説明 by Google
・Google Apps for Business のデモンストレーションby Google
・GoogleAppsソリューション提案 by ソフトバンク
・GoogleApps導入事例 by ソフトバンク
弊社では、特にGoogleAppsを導入しようとは思っていませんが、現在、GoogleAppsにおいて、Google Scriptを用いたシステム開発を行っており、GoogleAppsで様々な問題が発生しているので、この問題点への対応のために、何か参考になる説明があるかと思い参加しました。
また、Googleのプレゼンテーションを聞き、今後のGoogleAppsの方向性を確認することで、弊社のGoogleAppsへの今後の取り組みを決めようとも思っていました。
まずは最初に、Googleからのプレゼンから始まりました。エンタープライズ部門のセールススペシャリストの方の講演だったのですが・・・なにしろ早口で、「あれができる、これができる」とまくし立て、オマケに、マイクの調子が悪く、音声が切れているのにも気が付かずに、ひたすら話し続けているので、何を言っているのか、さっぱり理解できませんでした。
私は、前方の席に座ったので、マイクの音声が切れても、微妙に言葉は聞こえたので、何とか理解できましたが、後方の席に座った方は、全然解らなかったと思います。
また、デモンストレーションがあったので、何を説明しているのかは良く解りませんでしたが、何を言いたいのかは理解できました。
結論から言ってしまうと、Googleの考えとしては、【グループウェア】として、GoogleAppsを使って欲しいと言う事らしいです。
後のソフトバンクのプレゼンも同様ですが、どうやら【サイボウズ】が提供しているグループウェアをターゲットにして、そこからGoogleAppsへのリプレースを力説していました。
サイボウズは、「サイボウズOffice」と言う有償のグループウェアを提供しているのですが、これがGoogleAppsとバッティングしており、このサイボウズOfficeのユーザーを、GoogleAppsに切り替えることを狙ったセミナーのようでした。
GoogleAppsは、Googleが提供する、次の機能を有機的に結合したシステムとなっています。
- Gmail
- Googleカレンダー
- Googleドキュメント
- Googleサイト
Gmailで会議メンバーに一括でアジェンダを送りつつメンバーの予定を確保し、かつ当日は、メンバーの顔を見ながら、Googleドキュメントに保存した資料を、メンバーで共有しながら編集したりできるので、遠隔地で作業を行っている方には便利だと思います。
弊社も、東京と盛岡との間で、たまにSkypeで電話会議を行っているのですが、ドキュメントを見ながら打ち合わせを行えたら、と思うことがあります。
電話口で、「何ページの、何行目に、こういう記述があるが、どういう意味か?」と言うような時に、上手く説明しないと、「違う、違う、そこじゃなくて・・・」と言う場面が、よくあります。
まあ、便利なツールですが、このような機能は、特にGoogleAppsだけが提供している訳ではなく、前述のサイボウズOfficeでも、マイクロソフトが提供するOffice365でも提供しています。
後は、価格と担当者の好み、それと機能の拡張性と対応デバイスの種類の豊富さの問題だと思います。
営業など外出が多い社員との打ち合わせ、出張が多い上司とのドキュメントのやり取り・承認等で問題を抱えている企業様向けのシステムだと思います。
しかし、会議メンバーが同じ社内に常駐している会社では、新たに、このグループウェアを導入しても、特に目立った効果は望めないと思います。
GoogleAppsは、現時点では、対応デバイスの豊富さゆえに人気No.1らしいですが、マイクロソフトが新OSで携帯端末向けサービスに力を入れてきたら、この先の状況は変わるのではないかと推測しています。
ちなみに、ITpro Activeの調査によると、現在の人気度は、一位GoogleApps、二位Microsoft Office365、三位サイボウズOffice・・・となっているようです。
あと気になったのは、TV会議の仕方ですね。
確かに、相手の顔を見ながら会議ができるので、遠隔地から、わざわざ出張せずに打ち合わせを行えるのは便利だと思います。
しかし、やはりTV会議をする場所は、確保しておいた方が良いと思います。自分の席で、そのまま会議に参加できれば良いのですが、隣や周りの社員、それと会議参加メンバーにとっては、迷惑千万です。
独りでブツブツ話をしたり、いきなり笑い出したりで、周りは仕事に集中できなくなると思います。
あと、会議参加メンバーにとっても、相手の周りの音や声がスピーカーを通して聞こえて来るので、これも会議の妨げになると思います。
今回のセミナーのデモでも、プレゼンターが部下とTV会議の実演を行って下さったのですが、部下の周りで社員同士が笑う声が聞こえたり、物が落ちる音がしたりと、とても会議ができる雰囲気ではありませんでした。
この点は、参考になりました(笑)
それと、GoogleAppsで発生している問題ですが、現在、次の様な現象が確認されています。
この点に関して、セミナー終了後の質問時間に、プレゼンターに質問をしてみたのですが・・・
「Googleでは、個別機能に関しては、日々改良を加えていますので、その内に直るでしょう」
と「一刀両断」、簡単に切り捨てられてしまいました。
つまりは、「当分の間は、直すつもりはないから、そのまま使ってくれ」と言うことだと理解しました。
結局、GoogleAppsに関しては、当分の間は、グループウェアとしての機能を充実させていく方向で、Google Scriptに関しては、力を入れるつもりはない、と言うのが、Googleの基本姿勢だと思いました。
しかし、現在GoogleAppsが提供している機能は、前述の様に、どこのメーカーでも提供しているので、差別化は難しいと思います。
ところが、Google Scriptが提供している機能に関しては、今の所は、他メーカーでは提供していない機能なので、この部分を差別化の武器にするのは効果的だと思います。
マイクロソフトでさえ、【Office Web Apps】のExcel部分では関数しか提供していませんので、Google Scriptの機能を拡充していけば、「マイクロソフトは嫌いだがExcelは好き」と言うユーザーを獲得することは可能になると思います。
■Office Web Appsについての説明はhttp://msystm.co.jp/blog/20120827.htmlをご覧下さい(2012/08/27版)
グループウェアだけの機能で、他メーカーからのリプレイスに臨むのは、サイボウズのユーザーなら可能性はありますが、マイクロソフトに関しては、機能の拡張性の点からは、絶対に無理だと思います。
先日、マイクロソフトの【Conference 2012】に参加してきましたが、Windows8を筆頭に、次期Office2013、Office365と、使いやすそうな機能が満載でした。
※【Conference 2012】の様子については、後日報告させて頂きます。
但し、先ほどの発言は、Googleの日本法人の話ですので、Google本社が、どのような方向性を持っているのかは解りません。
Googleの日本法人で、Google Scriptの開発を行っているとは思えませんので本体側に期待したいと思います。
Googleの姿勢が姿勢なので、弊社でも、GoogleのScript開発には、あまり力を入れないようにしたいと思います。
以上
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※ITpro Activeの調査：http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Active/20120927/425941/?ST=act-collabo&P=1
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