Windows Updateが失敗した!! ・・・さ~て、どうしようか ?(その1)

 皆さん、毎月第2火曜日が、何の日か知っていますか ?

 

この日は、「不燃ごみの日」ではなく・・・Windowsの月例アップデートの日、つまり「Windows Updateの日」です。

 

この月例アップデートは、別名「Patch Tuesday」とも呼ばれていますが、日本では、時差により配信が遅れるので、その翌日、毎月第2水曜日が「Windows Updateの日」となります。

 

なので、毎朝PCを起動した時に、「今日は、何となく、PCが遅いな~」と思った日が水曜日であれば、それは「Windows Update」が原因だと思います。

 

ちなみに、一般的に、「Windows Update」と呼ばれている「更新プログラム」には、次の2種類の更新方法がある事を知っていますか ?

 

Windows Update     :Windows OSを対象とした更新プログラム

Microsoft Update    :Windows OS、およびOffice等、マイクロソフトのアプリケーションまでも対象とした更新プログラム

 

従来の更新プログラムでは、「Windows Update」のみが適用されていましたが、2006年7月、Windows XPの時代から、「Windows Update」は、「Microsoft Update」のオプション扱いとなってしまっています。

 

そして、現在では、Windows 10の各バージョンに対して、セキュリティ修正、およびバグ修正を含む品質更新プログラムは、「累積更新プログラム(Cumulative Update)」と呼ばれる形で提供されています。

 

過去にリリースされた更新プログラムの内容に、新しいセキュリティ修正やセキュリティ以外の修正を追加して、最新の累積更新プログラム(LCD:Latest Cumulative Update)が作成された後、提供される事になっています。

 

これが、毎月第2火曜日(日本では時差の関係で翌水曜日)にリリースされる累積更新プログラムです。

 

通常、新たな更新プログラムが利用可能になると、Microsoft Updateカタログでも「Microsoft Updateスタンドアロンパッケージ(拡張子「.msu」)」の形式でダウンロードされた形で提供されます。

 

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ちょっと、話が脇に逸れますが、この「Windows Update」にも、従来では、次の3種類の提供方法がありました。

 

・フルパッケージによる更新(Full Update)

・差分パッケージによる更新(Delta Update)

・高速インストールパッケージによる更新(Express Update)

 

「フルパッケージ更新」では、新たに利用可能となった更新プログラムに関して、全てのデータが提供される形になります。

 

例えば、Windows Server 2016向けの2019年4月の累積更新プログラムは、フルパッケージ「2019-04 x64ベースシステム用Windows Server 2016の累積更新プログラム(KB4493470)」となり、そのサイズは「1374.5MB(1.37GB)」ものデータ量になるそうです。

 

ところが、「差分パッケージ更新」では、前月の第2火曜日にリリースした累積更新プログラムがインストールされた環境にのみインストール可能で、追加分の修正だけを含むパッケージとなり、ダウンロードサイズが大幅に小さくなります。

 

このため、例えば、前述の「KB4493470」に関しては、フルパッケージ更新が「1.37GB」もの大容量になるのに比較して、差分パッケージ更新は、「389.2MB」程度にしかなりません。

 

他方、「高速インストール更新」は、最初に、更新プログラムに関するカタログ情報的なデータだけがダウンロードされ、その後、これらカタログ情報と、PCに適用されている更新プログラムの情報を突き合わせ、更新が必要なコンポーネントに関する更新プログラムだけが追加でダウンロードされる仕組みになっています。

 

 

このように、「Windows Update」による更新プログラムの適用方法は、3つのパターンがありますが、誰が考えても、「差分パッケージ更新」が使いやすいと思うはずです。

 

そして、Windows 10の「バージョン1607」~「バージョン1803」、および同じビルドベースのWindows Serverまでは、毎月第2火曜日にリリースされる累積更新プログラムにおいては、「差分パッケージ」が提供されて来ました。

 

ところが、差分パッケージの提供は、2019年4月が最後になってしまったので、2019年5月以降の累積更新プログラムは、「フルパッケージ更新」のみの提供となってしまいました

 

このため、Windows 10「バージョン1809(Windows 10 October 2018 Update)」以降は、最初から「差分パッケージ更新」は提供されなくなってしまいました。

 

この運用方法の変更により、これまでは400MB程度のデータ量で済んだ更新ログラムが、毎回「1GB」以上のデータ量になってしまいました。

 

Microsoft社は、この点に関して、次のような声明を発表しているようです。

 

『 サイズは、1GBを少し超えるサイズまで増大する可能性がありますが、通常、サポートされているバージョンのWindows 10の生涯を通じて、その程度のサイズのままです。 』

 

しかし、問題は、この「通常、サポートされているバージョンのWindows 10の生涯を通じて」と言う部分です。この「Windows 10 の生涯」とは、いつまでを「生涯」と言っているのでしょうか ?

 

現在、Windows 10は、年2回のメジャーアップデートがあり、このメジャーアップデートを継続して実施している限り、18カ月間はサポートする運用に変わっています。

 

このため、上記Microsoft社の声明は、この「18か月間」を意味していると考えた方が良いと思います。

 

Microsoft社は、これまでも、自分達の都合の良い様に、コロコロと、その態度を変えて来ています。

 

Windows OSのサポート期間は最長10年間  → サポート期間18カ月間に大幅短縮

・市販プロセッサは全てサポート対象       → 古いプロセッサはサポート対象外

・低スペックのOSでも下位互換保証        → 低スペックOSは切り捨て/下位互換無し

 

このような姿勢を貫くMicrosoft社ですので、恐らく、今後も、更新プログラムのデータ容量は増加し続けると思います。

 

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 さて、そんな「Windows Update」ですが、皆さん、Updateエラーが起きた事はありますか ?

 

私は、幸いにも、オプションの更新プログラムでエラーが発生したケースはありますが、重要な更新プログラムではエラーが発生した事はありません。

 

しかし、巷の情報では、多くの方が、Windows Updateでエラーが発生して、にっちもさっちも行かない状況になってしまったケースが多く見受けられます。

 

確かに、勝手に行われるWindows Updateで、勝手にエラーが発生したら、普通「てんぱって」しまうと思います。

 

また、そもそも、Windows Update自体が、利用者が知らない内に勝手にスタートし、勝手にエラーになっているので、エラーが発生している事にも気が付かない人も多いと思います。

 

Windows Updateでエラーが発生すると、OSの脆弱性が放置されたままになったり、あるいはバグが放置されたままになったりするので、利用者にとっては、とんでもない状況です。

 

そこで、今回、万が一、Windows Updateでエラーが発生した場合の対応方法を、3回に分けて、何点か紹介したいと思います。

 

【 第1回 】

 

 【 第2回 】

  • SFCコマンドを実行する
  • 更新プログラムを手動でインストールする
  • 自動修復を行う
  • セーフモードで起動する

 

【 第3回 】

  

それでは、今回も宜しくお願いします。

 

 

 

■再起動してみる

 

 Windows Updateが失敗した場合、最初に行うべき対処方法は、PCの再起動です。

 

Windows Updateでは、当然、更新プログラムがPCの内部ファイルを最新版に置き換えます。

 

ところが、何らかの拍子に、ファイルの置き換えが失敗し、PC内でファイルの不整合が発生している可能性があります。

 

このようなケースでは、PCを再起動する事で、ファイルの不整合が解消され、更新プログラムの適用実績が正常に戻る事があります。

 

その他、全てのPCのエラーにも当てはまりますが、PCで何か不具合が発生した場合、PCの再起動をお勧めします。

 

但し・・・脅す訳ではありませんが、ケースによっては再起動出来なくなるケースもあります。

 

その点は注意を、と言っても何を注意して良いのかは全く分からないと思いますが、取り敢えずは、不測の事態に備えて、PCのバックアップを取得するようにして下さい。

 

Windows 10には、次の3種類のバックアップの仕方があります。

 

①システム復元用バックアップ :復元ポイントを作成してバックアップを行い、復元ポイントから復元

ファイル復元用バックアップ :ファイルの更新履歴を取得し、時系列の更新履歴からファイル復元

③システム修復用バックアップ :OS起動用のディスク/ドライブを作成し緊急時に再起動

 

大雑把な説明は上記の通りです。今回は、詳細は割愛しますが、通常、Windowsの「バックアップ」と言えば、上記3種類のバックアップの内、①のバックアップを指します。

 

この①のバックアップは、スケジュールを設定する事で自動的に取得する事も可能ですし、あるいは必要に応じて、直ぐにバックアップを取得する事も可能です、

 

そして、PCに何らかの異常が発生した場合、取得した「復元ポイント」から、Windowsシステムを復元する事が可能です。

 

しかし、今回の場合は、Windows Update失敗後のPC再起動となりますので、バックアップとして必要なのは、③のデータになると思います。

 

③は、PCのデータの内、PCの起動処理に関係するプログラムを、PCに備え付けのCドライブ等のドライブ以外の外部媒体に保存し、PCが起動出来なくなった場合に、この外部媒体からPCを起動させる仕組みとなります。

 

このため、何時のタイミングでも構いませんが、念の為に、③の修復用バックアップを作成しておいた方が良いと思います。

 

このシステム修復用バックアップは、DVD/CD用とUSB用の2種類の作成方法があり、USB用の場合、「8GB」程度の容量があるUSBが必要になりますが、その程度のUSBであれば、1,000円以下で購入可能です。

 

是非、システム修復用のバックアップは、作成しておくことをお勧めします。

 

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それと、①の方法を実行すると、前述の通り、バックアップと同時に「復元ポイント」が作成されます。

 

そして、この「復元ポイント」からPCを復元する方法ですが、後述する「自動修復を行う」で復元方法を紹介していますので、そちらを見て参考にして下さい。

 

「自動修復」の場合、PCが起動しなくなってしまった場合の対応方法なので、少し最初の操作が異なりますが、最初が異なるだけで、後は同じ操作になります。

 

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最後に、その他、再起動を行う際の参考を記載しておきます。

 

PCの再起動を行う場合、不要なデバイス、つまりキーボード、マウス、そしてLANケーブル以外を、PCから取り外した方が良いかもしれません。

 

上記デバイス以外をPCに接続している事が原因で、Windows Updateが失敗しているケースもたまにあります。

 

また、PCには、当然、セキュリティ・ソフトウェアをインストールしていると思いますが、このセキュリティ・ソフトウェアが原因でWindows Updateが失敗するケースもあります。

 

このため、Windows Updateをやり直す場合、一時的で構いませんので、セキュリティ・ソフトウェアを無効にしておいた方が良いかもしれません。

 

さらに、PCを「セーフモード」と言うモードで再起動してみるのも一つの方法です。

 

「セーフモード」とは、PCを起動する際、必要最低限のシステム環境だけでPCを起動させるモードです。

 

Windows 10を「セーフモード」で起動する点に関しては、結構説明が面倒なので後述する章で紹介します。

 

  

トラブルシューティングを実行してみる

 PCの再起動を行ってもWindows Updateエラーが解消されない 場合、次に試すのは、「トラブルシューティング」です。

 

トラブルシューティング」機能は、昔からWindowsに搭載されている標準機能です。

 

Windows Updateが失敗した場合のみならず、PCが、通称「ブルースクリーン」状態になってしまった時なども役立ちます。

 

 役に立つとは言え、「必ず問題を解決してくれるのか ?」と言うと、それは別問題で、「取り敢えず実行して見れば、ひょっとしたら治るかもしれない」と言う程度の機能です。

 

トラブルシューティング機能は、その昔は、「コントロールパネル」からしか起動出来ませんでした。

 

ところが、2017年4月に実施されたメジャーアップデート「Windows 10 Creators Update」以降からは、「設定」画面からもトラブルシューティングを起動する事が出来るように仕様が変更されています。

 

 「設定」画面からトラブルシューティング機能を使うためには、画面左下のスタートメニューを左クリックして、表示されたメニューの「歯車」ボタンをクリックします。(または右クリック「設定」クリック)

 

その後、設定メニューから「更新とセキュリティ」→「トラブルシューティング」と画面を遷移することで、本章のトップに掲載した「トラブルシューティング」画面が表示されます。

 

「設定」におけるトラブルシューティング機能では、下記16個の項目に対応出来ます。

 

Windows Update

②インターネット接続

③オーディオの再生

④プリンター

Bluetooth

Windows ストア アプリ

⑦オーディオの録音

⑧キーボード

⑨ネットワーク アダプター

⑩ビデオの再生

⑪プログラム互換性のトラブルシューティング ツール

⑫共有フォルダー

⑬検索とインデックス作成

⑭着信接続

⑮電源

音声認識

 

しかし、一昨年までは、上記項目以外にも、下記の対応項目があったようですが、2018年10月に実施したメジャーアップデート「Windows 10 October 2018 Update」、バージョン「1809」において、下記調査項目が勝手に廃止されてしまったようです。

 

①ハードウェアとデバイス

②ホームグループ

ブルースクリーン

 

廃止理由に関しては、毎度の事ながら、Microsoft社からは一切の説明はありません。

 

このため、利用者からは、Microsoftコミュニティに対して、下記のような問い合わせが多数(40件)寄せられています。

 

トラブルシューティングの項目が無い 』

トラブルシューティングの項目が消えている 』

 

これに対して、Microsoft社のモデレーターからは、当然、機能を廃止した理由の説明は無いのですが、何と!! 驚くことに、メニューから消し去った機能が、隠し機能として存在しているので、それを実行しろと言う指示が出ていました。

 

Microsoft社の回答 】

 

Windows 10 バージョン1809 では [ハードウェアとデバイス] のトラブルシューティング ツールが廃止されており、[更新とセキュリティ] の一覧には表示されなくなってしまったのですが、C:\Windows\diagnostics\system\Device フォルダー内の 「DiagPackage.diagpkg」というファイルをダブルクリックすると起動は可能ですので、念のためこちらの実行を試してみてはいかがでしょう。 』

 

全く意味不明です。「隠し機能として残して置くなら最初からメニューに表示しろ!!」ですよね ?

 

そして、本ブログで問題となっている「Windows Updateエラー」に関しては、問題が多発している事が理由なのかもしれませんが、トラブルシューティング画面の一番上に、「Windows Update」と言う項目がありますので、これをクリックする事になります。

 

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 他方、コントロールパネルから起動するトラブルシューティングは、右図のようなメニューになっており、大項目としては下記4項目が調査可能となっています。

 

①プログラム

②ハードウェアとサウンド

③ネットワークとインターネット

④システムとセキュリティ

 

 そして、これら大項目の配下に、より細かな調査項目が設定されています。

 

Windows Updateエラー」に関しては、一番下の「システムとセキュリティ」と言う項目配下に、「Windows Updateで問題を解決する」と言う項目がありますので、ここを選択してクリックします。

 

そうすると、今度は、左図の画面が表示されますので、この画面で右下の「次へ(N)」をクリックします。

 

 「次へ(N)」をクリックすると、トラブルシューティング機能が処理を開始します。

 

一旦トラブルシューティング機能が処理を開始すると、右図のような処理画面が表示され、問題の有無に関する調査を開始します。

 

そして、何か更新プログラムに関する不整合が見つかると、次のような画面が表示される事となります。

 

 この場合、トラブルシューティングを行う事で、前回のWindows Update実行時に、必要な更新プログラムが全て適用されておらず、ペンディング状態になっているプログラムの存在が明らかになります。

 

ペンディング状態の更新プログラムが見つかった場合には、表示されたダイアログに従って「この修正を適用します」をクリックする事になります。

 

そして、「この修正を適用します」を選択すると、当然、ペンディング状態だった更新プログラムを適用するためにWindows Updateが再び処理を開始します。

 

 そして、再処理を開始したWindows Updateが終了すると、その処理結果が右図のように表示されますので、その処理結果を確認します。

 

更新プログラムの不整合は、複数個発生している可能性がありますので、全てが成功しているか否かを確認する必要があります。

 

修正出来なかった項目に関しては、処理結果画面に「未解決」と表示されますので、以降で紹介するトラブルシューティング以外の対処方法を実行する事になります。

 

 また、実際に問題が発生していても、トラブルシューティングで問題を見つける事が出来ないケースもあります。

 

このような場合、「Windows Updateで問題を解決する」、もしくは「トラブルシューティングの実行」をクリックしても「問題を特定できませんでした」と表示されるだけで何も実行されません。

 

このような場合も、上記同様、他の対処方法を試みる事になります。

 

まあ、トラブルシューティングは、「治れば良いな~」程度の軽い気持ちで実行する事をお勧めします。

 

本気で実行すると、きっと腹を立ててしまいます。

 

 

 

■BITS トラブルシューティング ツールを実行する

 BITS」とは、「Background Intelligent Transfer Service(バックグラウンド インテリジェント転送サービス)」の略です。

 

このサービスは、アイドル状態のネットワーク帯域幅のみを使用して、ファイルを転送するように設計されたWindowsのファイル転送機能となります。

 

とは言っても、さっぱり分からないと思います。

 

Windows Updateでは、更新プログラムをMicrosoft社のサーバーからダウンロードしますが、その際、Microsoft社のサーバーからは、この「BITS」機能を用いて、更新プログラムをダウンロードしています。

 

つまり、Windows Updateは、Microsoft社のサーバーから更新プログラムをダウンロードしていますが、この機能を用いる事で、他のアプリケーションの通信速度に悪影響を与える事無く、裏側(Background)で、回線が空いている頃合いを見計らって、データ量を調整しながら更新プログラムをダウンロードする事が出来るようになります。

 

 このように、「BITS」が、通信速度を制御しながら更新プログラムをダウンロードしている訳ですが、それ故に「BITS」の処理が原因でWindows Updateが失敗する可能性もあります。

 

そして、この場合には、「BITS」専用のトラブルシューティングを行う必要があります。

 

しかし、このトラブルシューティング・ツールは、Windowsの標準機能ではないので、Microsoft社のサイトからツールを個別にダウンロードして実行する必要があります。

 

ツールは、下記URLをクリックすればダウンロードする事が出来ます。

→ URL:http://download.microsoft.com/download/F/2/2/F22D5FDB-59CD-4275-8C95-1BE17BF70B21/BITSDiagnostic.diagcab

 

上記URLをクリックすると、上図の様に、ファイルの保存先を確認するダイアログが表示されますので、任意の場所に保存します。

 

その後、該当ファイル(BITSDiagnostic.diagcab)をダブルクリックする、本章最初に掲載した画像の様に、BITS トラブルシューティング ツールが処理を開始します。

 

 トラブルシューティングが成功すると、左図のようなダイアログが表示されますので、そのまま「トラブルシューティング ツールを終了する」を終了します。

 

そして、全ての画面を閉じた後、再度、Windows Updateを実行し、処理が正常終了するか否かを確かめる事となります。

 

ところが、このBITS トラブルシューティング ツール自体も、処理が失敗する事があります。

 

 BITS トラブルシューティング ツールの処理が失敗すると、右図のようなダイアログが表示されます。

 

この場合、別の対処方法を試みる必要があります。

 

ちなみに、右図の様になる場合、「BITS」サービス自体が起動していないケースがあります。

 

「BITS」サービスの起動の有無は、タスクマネージャーで調査する事が出来ますので、「Cntl +Del」キーを押した後、「サービス」タブで、 「Background Intelligent Transfer Service」が実行中か、あるいは停止かを確認して下さい。

 

「BITS」が停止している場合、該当サービスを右クリックした後、「開始」を選択する事でサービスを開始する事が出来ます。

 

 

 

■DISM コマンドを実行する

 次の対応としては、「DISM」コマンドによる対応があります。

 

「DISM」とは、「Deployment Image Servicing and Management」の略となります。

 

和訳が無いので勝手に和訳すると「Windows展開イメージサービスと管理」と言う感じかな~と言うところです。

 

「DISM」について、もう少し分かりやすく訳すと「Windowsイメージ操作」になるかと思います。

 

ところで、「DISM」コマンドですが、このコマンドは、Windowsのシステムファイルが破損しているか否かをチェックするツールとなります。

 

そして、システムファイルが破損している場合は、Windows Update、またはOSインストールリソースより破損したファイルを修復します。

 

このコマンドは、Windowsコマンド プロンプトを起動し、そのコマンド ラインに、下記コマンドを投入することで処理を開始します。

 

投入コマンド → DISM.EXE /online /cleanup-image /restorehealth

 

「コマンド プロンプト」は管理者権限で起動する必要がありますので、まずは、その点を注意して下さい。

 

 コマンドは、コピー/ペースト出来ますので、そのままコマンドをコピーして、コマンドラインに張り付けた後、Enterキーを押して下さい。

 

コマンドが、正常終了すると、右図のようなメッセージが表示されます。

 

コマンドが正常終了した場合、右上「×」をクリックしてコマンドプロンプトを終了させた後、再度、Windows Updateを実行する事になります。

 

 しかし・・・多くの人が、「DISM」コマンドで、左図の様なエラーが発生して困っている様です。

 

エラー:0x800f081f : ソース ファイルが見つかりませんでした。

 

そして、このエラーが出た場合、もう「DISM」コマンドは使えないようです。

 

上記「0x800f081f」エラーへの対応方法は、多くのサイトに掲載されていますが、実際に、その対応を行っても、ほとんどのケースで、再度同じエラーが発生してしまうようです。

 

Microsoft社のコミュニティにも、多くの質問が寄せられていますが、結局、どの方法を試しても修復できず、最後は、皆さん諦めているようです。

 

ですから、修復を試みようとしても、いつもの通り、無駄な時間を費やす事になってしまうので、「0x800f081f」エラーが発生した場合、「DISM」コマンドでのWindows Updateの修復は諦めて、他の対応を試みる事をお勧めします。

 

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最後に、「コマンド プロンプト」へのコマンドの入力方法ですが、Windows 10では、コピー&ペーストが出来るように改良が施されています。

 

Windows 10以前のOSでは、コマンド プロンプトに、他の場所からコピーしたテキストを貼り付け(ペースト)する事が出来ませんでした。

 

このため、何らかのコマンドを投入する場合、参考文章を見ながら、全てを最初の文字から、手作業で入力する必要がありました。

 

しかし、Windows 10からは、参考文章からコマンドをコピーして、そのまま貼り付ける事が出来るようになりましたので、この点は、非常に便利だと思います。

  

■最後に

今回は、「Windows Updateが失敗した!! ・・・さ~て、どうしようか ?」と言う表題で、Windows Updateに失敗した場合の対応方法の内、下記4つの対応方法を紹介しましたが如何でしたか ?

 

 

今更ながらですが、Microsoft社では、メジャーアップデートを行わないPCに対しては、平気でサポートを打ち切る方針を示していますので、メジャーアップデートを行い、かつ更新プログラムを適用しなければなりません。

 

しかし、これまで説明してきた通り、更新プログラムが失敗するケースは数多くあります。

 

更新プログラムがマトモに適用出来ない状況を作り出しておきながら、平気でサポートを打ち切るとは、全く、どういう神経をしているのか・・・凡人の私には知る由もありませんが、一般常識からは外れていると思えますし、ビジネスマン、強いては人間として、どうなのかと思ってしまいます。

 

やはり、「お殿様」の気持ちは計り知れません。

 

ちなみに、Windows Updateには、次の2種類の更新プログラムがあります。と言うか、ありました。(※その昔は3種類「推奨される更新プログラム」と言う項目もありました。)

 

・重要な更新プログラム        :セキュリティの更新やOSのバグ修正

・オプションの更新プログラム  :特殊デバイス/アプリをインストールしている場合に対応が必要

 

そして、従来のWindows Updateでは、Windows Updateの適用画面で、重要な更新プログラムとオプションの更新プログラムでは、実行指示画面が分かれており、利用者の必要性により、独自にオプションを適用するか否かの判断を下す事が可能でした。

 

しかし・・・現在では全くオプションの適用方法が変わってしまっています。

 

何時からかは定かではないのですが、気が付いたら、オプションの選択画面など消えてしまっていました。その昔、Windows 7の時代には、確かにオプション適用画面が存在していたのですが・・・

 

Windows 10では、Windows Updateの操作画面に「詳細オプション」と言う項目があるのですが、これは「オプションの更新プログラム」とは全く関係の無い項目です。

 

Windows更新時に他のMicrosoft製品の更新プログラムを実行する

・従量課金制度を使用して更新プログラムをダウンロードする

・再起動が必要な場合、できるだけ早く再起動する

・更新を完了させるために再起動が必要な場合、通知する

・更新の一時停止

 

「詳細オプション」では、上記のようなオプションが設定出来るだけです。もう、さっぱり仕様が理解できません。

 

今後も、自分達の都合を優先して、どんどんWindows Updateの仕様も変えて行くのだと思いますので注意して下さい。って何を注意すれば良いのか・・・

 

次回の対応策に関しては、次の方法を紹介します。

 

【 その2 】

  • SFCコマンドを実行する
  • 更新プログラムを手動でインストールする
  • 自動修復を行う
  • セーフモードで起動する

 

 

それでは、次回も宜しくお願いします。

 

【画像・情報提供先】

Wikipedia(http://ja.wikipedia.org/)

Windowsライフサイクルのファクトシート(https://support.microsoft.com/ja-jp/help/13853/windows-lifecycle-fact-sheet)

@IT(https://www.atmarkit.co.jp/)

・ITHOOK(https://itojisan.xyz/)

Microsoftコミュニティ(https://answers.microsoft.com/ja-jp/)