出来る社員のPC整理術_まずは見た目の整理から - その2

 今回の「お役立ち情報」は、前回に引き続き「出来る社員のPC整理術_まずは見た目の整理から」の「その2」を紹介します。

 

前回は、「その1」と言う事で、「整理/整頓とは何 ?」と言う、基本的な情報の紹介から始めて、次のような、実際のPC整理方法を何点か紹介しました。

 

★過去ブログ:出来る社員のPC整理術_まずは見た目の整理から - その1(20190706.html)

 

  • 整理/整頓とは ?
  • 「5S」とは
  • デスクトップの整理方法
  • 「ドキュメント」フォルダーの整理方法
  • 不要ファイルの削除

 

実際のPCの整理術も大事なのですが、私的には、前回も言いましたが、「整理」と「整頓」の違いを、正しく理解していなかった事に衝撃を受けてしまいました。

 

この歳になって、「整理」と「整頓」の違いを理解していなかった事が、非常に情けなく、かつショックでした。

 

誰が言ったのかは分かりませんが、「人生一生勉強」とは、将に、この事だと思いました。まだまだ、勉強が足りません。

 

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と言う事で、第2回目の今回は、次のような情報を紹介します。

 

  • PCの最適化
  • SSDの寿命
  • フォルダーの階層管理
  • ディスクの空き容量管理
  • Outlookのデータ整理

 

今回は、主に、PC内のデータの「整理/整頓」方法を紹介しますが、私的には、「SSDの寿命」に関する話が、非常に興味深かったです。

 

それでは今回も宜しくお願いします。

 

 

 

■PCの最適化

今回の最初の情報としては、まずPCの「最適化」についての情報を紹介します。

 

コンピューターにおいて、データの追加、削除、変更、あるいはコピーを繰り返していると、データの断片化、「フラグメンテーション(fragmentation)」が起こります。

 

データのフラグメンテーションとは、本来、1箇所にまとめて保存(記憶)されるべきデータが、複数の場所に分散して記憶される事です。

 

下記に、データのフラグメンテーションが発生するメカニズムを紹介する図を掲載します。

 

  

 

 このように、コンピューター内でフラグメンテーションが多発すると、1個のデータが複数の場所に分散して記憶されてしまうので、該当データにアクセスする時に、分散された複数の場所からデータを集めるという無駄な処理が必要になってしまいます。

 

この無駄な処理が増えると、当然、コンピューターのパフォーマンスが低下する事になります。

 

何でデータが分散するかと言うと、次のような複数の原因があります。

 

・データを保存する記憶域の容量が限られている

・データの大きさが、データ毎に異なる

・データを削除すると必ず不連続の領域が発生する

 

過去に、アメリカのリサーチ会社「American Business Research」社が、アメリカの大企業100社に関して、Windows PCの使用状況を調査したところ、多くのPCでデータの断片化が発生しており、平均で1050~8162個まで断片化されており、中には、1個のデータが10,000個に断片化されていたケースもあったとされています。

 

  

そして、このように断片化が進行すると、PCの性能は極端に低下します。

 

但し、現在のPCは、チップの性能が、一昔前よりは、かなり向上していますので、そんなに直ぐにパフォーマンスが低下する訳ではありません。

 

しかし、断片化が進行すれば、データを読み取る「読み取り(磁気)ヘッド」は、選択されたファイルを組み立てるために、トラックからトラックへとジャンプしなくてはならないので、大量のI/O処理を必要とします。

 

このため、ファイルのロードが遅くなる事で、プログラムの起動に長い時間が掛かるようになります。

 

さらには、ディスクヘッドを余計に多く動かす事になりますので、ハードディスクの劣化が早まり、想定よりも早くHDDが故障する可能性もあります。

 

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それでは、データのフラグメンテーションを解消するためには、どのような対策が必要なのでしょうか ?

 

それは「デフラグ」と呼ばれる作業を行う必要があります。これは、「デフラグメンテーション(Defragmentation)」の略で、日本語では「最適化」と呼ばれています。

 

デフラグ」を行うと、断片化されたデータを、一旦、別の領域に移し、その後、1個の連続したデータに並び直す処理を行います。

 

このため、「デフラグ」を行う事で、前述の「断片化(フラグメンテーション)」が解消されるので、PCの処理パフォーマンスを元に戻す事も出来ますし、さらに、HDDにアクセスする際のオーバーヘッドも解消する事が出来ます。

 

  

PCを快適に使用し続けるためには、この「デフラグ」と言う処理は、必要不可欠な作業なのですが・・・皆さん、知っていましたか ?

 

Windows PCには、当初から「デフラグ・ツール」が組み込まれていますので、このツールを起動するだけで「デフラグ」を行う事が可能となります。

 

Windows 7」までは、この「デフラグ・ツール」を手動で起動する必要があったのですが、「Windows 10」からは、スケジュールを立てる事で自動的に実行されるようになりました。(初期値:毎週)

 

このため、現在、「Windows 10」を使っている方は、「デフラグ」の意味も必要性も把握しなくても、快適にPCを使い続ける事が出来ていると思います。

 

デフラグ」が実行されているか否かに関しては、上の画像にある「最後の実行」の箇所を見れば、「デフラグ」が、何時実行されたのかを把握する事が出来ます。

 

  この画面を表示する場合、次の操作を行って下さい。

 

(1)スタートボタンの右クリック

(2)「検索」をクリック

(3)検索欄に「デフラグ」と入力

(4)「ドライブのデフラグと最適化」を選択

(5)「ドライブの最適化」情報が表示

 

これで「デフラグ」の状況を確認して下さい。

 

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ちなみに、「Windows 10」以降、Cドライブが「SSD(Solid State Drive)」になっている場合、「デフラグ」を実行する必要はありません。

 

  と言いますか、ドライブが「SSD」の場合は、「SSD」には書き込み回数に制限があるので、むしろ「デフラグ」を実行してはいけません。

 

デフラグ」を実行してしまうと、書き込み回数が増えて、ドライブの寿命が短くなってしまうケースがあります。

 

SSD」は、構造上、データの上書きは行えないので、古いデータを消去してから、新しいデータを書き込む、と言う処理が必要になります。

 

さらに、複数の「ページ」をまとめた「ブロック」と呼ぶ、大きな単位で消去、書き込みを行う必要があるので、データを書き換える際には、一度、ブロック単位でデータをコピーして、その領域を消去、書き換えを行ったブロックを書き戻す、という手順を踏みます。

 

実際には、同じ所への繰り返し書き込みを防ぐ「ウェアレベリング」等と言う操作も行われるため、さらに複雑な処理が行われます。

 

このため、「SSD」に対して最適化を行う場合、「デフラグ」ではなく、「Trim」と言うコマンドを発行する事になります。

 

SSD」上でファイルやフォルダーを削除しても、該当データが、Windows上の「ごみ箱」に入る訳ではなく、「SSD」上で「削除マーク」が付けられるだけで、データそのものは残っています。

 

この状態で「Trim」コマンドが発行されると、「削除マーク」が付いた領域のデータが、本当に消去され、その後のデータ書き込み時に、新しいデータを直接書き込む事でアクセス速度の高速化を実現しています。

 

「Trim」コマンドは、OSレベルでは「Windows 7」からサポートを開始し、「Windows 10」に至るまで改良が加えられ、メンテナンス機能である「ドライブの最適化」においても、「SSD」に対しては、「Trim」コマンドを実行する仕組みになっています。

 

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本章で、ディスクの最適化の話を紹介しましたが、「SSD」に関する話題に触れたので、今回のブログの趣旨からは若干逸れてしまいますが、次章にて「SSDの寿命」についての情報を紹介します。

 

 

 

 

SSDの寿命

  前章で、「SSD」には寿命がある事を紹介しました。また、「SSD」には、これまでの説明において、次のようなメリットがある事も紹介しました。

 

・読み書きの速度が非常に早い

・消費電力や発熱が少ない

・作動音が無い

 

このように、メリットだけを紹介すると、「SSD」は万能のようなイメージを持つと思いますが・・・「SSD」にも、当然、弱点、つまりデメリットはあります。

 

そこで、下記に、「SSD」と「HDD」のメリット/デメリットを簡単に紹介しておきます。

 

媒体

メリット

デメリット

SSD

・高速アクセス

・価格が高額

・振動/衝撃に強い

・容量が小さい

・静音

・書き換え回数に限界がある

・低消費電力

・放置するとデータが消失する

HDD

・価格が安価

・アクセス速度が低速

・大容量

・振動/衝撃に弱い

・長期間保存可能

・消費電力が高い

 

・動作音がする

 

・発熱する

 

このように、高速アクセスが可能で消費電力も低い「SSD」ですが、それなりにデメリットがある事も解ると思います。

 

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さて、そこで気になる「SSDの寿命」ですが、大雑把に言うと、概(おおむ)ね5年が目安と言われているようです。

 

しかし、「概ね5年」とは言っても、使い方やメーカーの特性によっても寿命は異なるので、全てが5年と言う訳ではありません。

 

特に、「SSD」には、読み書きの回数で劣化すると言う特性を持っているので、当然、使用頻度が少なければ、その分だけ寿命は長くなります。

 

そして、この「5年」と言う期間ですが、この期間は、1日に20GB(ギガバイト)のデータを利用する事を前提に算出された寿命との事です。その計算式は、次の通りです。

 

20GB × 365日 = 7,300GB/年 × 5年 = 36,500GB = 36.5TB(テラバイト)

 

つまり、「SSD」に対して、36.5TB分のデータの書き込みを行うと、SSDへの書き込みが出来なくなるとしているらしいです。

 

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  「SSD」とは、半導体メモリを、ディスクドライブの様に扱えるようにした補助記憶装置と紹介しましたが、もう少し具体的に説明すると、「SSD」の内部に使われている半導体メモリとは、「NAND型フラッシュメモリ」と呼ばれる「不揮発性メモリ」で、要は、電源を落としてもデータが記憶され続けるメモリとなります。

 

NAND型フラッシュメモリ」は、「セル」と呼ばれる小さな区画に、ビット単位の情報を保存する仕組みになっています。

 

そして保存された情報は、電圧の変化(強さ)を使ってオン/オフの切り替えを行う事で、コピーしたり、あるいは削除したりする処理を行います。

 

SSD」の容量は、このように「NANDフラッシュ」に刻み込まれている「セルの数」で決定します。つまり、「セルの数」が多ければ多いほど、より大容量の「SSD」を作れると言う理屈となります

 

しかし、「セルの数」を多くすれば、「SSD」自体も大型化しなければならず、そうなるとSSDを格納する器自体も大きくしなければならなくなってしまいます。

 

このため、「どうすれば小型のままセルに多くの情報を詰め込めるのか ?」とい言う点が課題となり、「SSD」にも様々な改良が加えられる様になりました。

 

・SLC(Single Level Cell) :1セルに1 Bit情報格納、高級品、低容量、長寿命、高堅牢、書換回数10万回

MLC(Multi Level Cell) :1セルに 2Bit情報格納、一般向け低コスト、SLCより低堅牢/低耐久/短寿命、書換回数1万回

TLC(Triple Level Cell) :1セルに 3Bit情報格納、一般向け最廉価版、大容量、MLCより低耐久/短寿命、書換回数5000回

・QLC(Quad Level Cell)  :1セルに 4Bit情報格納、2018年より市販化、最安値、低品質、書換回数1000回

・3D NAND              :平面構成セルを立体構造(3D)化、大容量化可能、高性能/高信頼性、書換回数SLCの1,000倍

 

SLCタイプのSSDは完全に企業向けのパーツで、一般人に手が届く価格ではないようです。一般人がPCパーツとして選択肢に入るのは「MLC」か「TLC」の2択になります。

 

MLCタイプの場合、TLCと比べて同じ容量でも3~4割ほど価格が高いものの、依然として耐久性に信頼を置けるという理由でシステムドライブにMLCを選ぶ人が多くなっているようです。

 

しかし、3D NAND型フラッシュが登場した事で、現状では、3D NAND型フラッシュが標準になり、積上げる階層の数により、「○○層3D NAND型フラッシュ」と呼ばれるようになっているそうです。

 

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寿命がある「SSD」ですが、その寿命を延ばすには、基本的に、「SSD」への読み書きを減らす事が必要になります。

 

SSDへの書き込みを減らすなんて !! 一体、どうすれば良いの ? 』となるかと思います。

 

SSD」への書き込み回数を意識しながらPCを使うなんて事は無理だと思います。それでは、どのようにして「SSD」への書き込みを減らせば良いのでしょうか ?

 

一番簡単な対策は、「SSD」で構成されているドライブに、普段、仕事等で使うフォルダー/ファイルを配置しないようにする事です。

 

通常は、Cドライブを「SSD」にして、PCの起動を早くしたり、処理パフォーマンスの向上を目指したりしていると思いますので、下記以外のデータ、つまり仕事や私用で使う情報は、Cドライブに保存しないようにする事で、「SSD」への書き込み回数を減らす事は可能になります。

 

Windows本体のデータ

・Office本体のデータ

・各種アプリケーションの本体のデータ

 

また、前の章で紹介した「ドキュメント」フォルダー等の個人用フォルダーに関しても、Cドライブ以外に移動した方が良いと思います。

 

個人用フォルダーをCドライブ以外に移動する方法は、前回ブログの「ドキュメント フォルダーも整理整頓」に記載していますので、そちらを参考にして下さい。

 

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という事で、本章の最後に、「SSD」の寿命を調査できるツールを紹介します。「SSD」の寿命を調べるツールとしては、次のようなツールがあります。

 

CrystalDiskInfo

  「CrystalDiskInfo」と言うツールは、SSDの状態を確認するツールの定番ソフトとなっているようです。

 

SSDだけでなくHDDの状態を確認する事ができます。

 

正確な寿命までの時間は表示されませんが、大まかな「健康状態」は表示してくれます。

 

健康状態が「正常」と記載されていれば問題ありませんがSSDの劣化が進むと「注意」と表示され、さらに計算上の寿命を越えてしまうと「異常」と表示されます。

 

 

【 SSDLife Free 】

  「SSDLife」は、有償版と無償版があり、今回紹介するのは、当然、無償版です。

 

こちらの「SSDLife Free」は、診断結果を単純に表示するだけのシンプルなソフトです。

 

有償版の「Pro」になると、前述の「CrystalDiskInfo」の様に、詳細情報を表示してくれるようです。

 

SSD」の種類によっては、予想寿命まで表示してくれるみたいですが、私のPCのSSDには、書き込み情報(スループット)が存在しないみたいなので、寿命は表示してくれませんでした。

 

 

 

■フォルダーの階層管理

 

  次は、過去ブログでも取り上げた「フォルダーの階層管理」についての情報を紹介します。

 

過去ブログ「身の回り整理術~見た目スッキリで業務効率化 - その2(20160305.html)」では、「フォルダー管理」の手法として、次の内容を紹介しました。

 

(1)業務内容の整理

(2)階層を意識したカテゴリ分類

(3)フォルダー名は短く

(4)先頭には数字2桁を使用

(5)ショートカットの活用

 

この中の「(2)階層を意識したカテゴリ分類」、および「(5)ショートカットの活用」と言う項目においては、自身の業務内容を整理してカテゴリに分類する事で、データを整頓する方法を紹介しました。

 

そして、このカテゴリとして分類した業務を、さらに階層化することで、資料の整理を行う事が出来るとしていますが、この整理例では、階層を4~5階層にする案を紹介しています。

 

確かに、業務をカテゴリに分類し、さらに、そのカテゴリ内を細分化することで、「データを整理する」と言う点では、全く問題も無い正しい考え方だと思います。

 

しかし、「整頓」と言う観点で、この方法を見ると・・・ちょっとな~、と言う感じになってしまいます。

 

「整頓」とは、前回ブログでも説明していますが、『 必要な物を何時でも、誰でも、直ぐに入手出来る状態にする行動 』と定義付けています。

 

と言う事で、カテゴリ内を多階層化し過ぎてしまうと、必要なデータを取り出すために、何度もクリックを繰り返す事になるので、『 必要な物と直ぐに入手 』と言う点に抵触してしまいます。

 

資料の保存場所を、解りやすく整理するためには、カテゴリを多階層化しなければならないが、資料を直ぐに取り出すための整頓としては、カテゴリの多階層化を避ける必要があります。

 

この「整理と整頓」と言う「二律背反」を解決するために、過去ブログでは、「ショートカットの活用」を勧めていますが・・・

 

確かに、多階層化したフォルダーに、直ちにアクセスする方法として、ショートカットを活用するのは理にかなった対策だとは思います。

 

しかし、そうなると、フォルダー内が乱雑になり過ぎて、何が何だか解らなくなってしまう恐れがあります。

 

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「ファイルの整理術」等を語っているWebサイトを見ると、その多くは、『 階層は3階層まで ! 』と記載しています。

 

しかし、実際の業務運用において、資料を3階層で管理するのは無理だと思います。

 

例えば、営業職の社員が、プロスペクト・ユーザー「A社」の情報を管理するケースを考えて見ると、下記の様な階層が必要になります。

 

⇒ Dドライブ → 営業関連 → 2019年度 → プロスペクト・ユーザー → A社

 

もう、これだけで5階層となっています。

 

ドライブを、カテゴリ毎のパーティションに分割して管理すれば、1階層分減らす事も可能にはありますが・・・何も、そこまでやらなくても・・・と言う感じがします。

 

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私などは、慣れてしまったので、別に、階層が5階層でも6階層でも、特に問題なく業務を行っています。

 

フォルダーの整理/整頓に関しては、「整頓」よりも、「どの資料が、どこに保存されているのか ? 」を正しく管理できる「整理」に重点を置いた方が良い感じがします。

 

必要な資料を取り出すために、多少、クリックが多くなってしまいますが、「素早さ」よりも「正確さ」に重点を置くべきだと、私は考えます。

 

皆さんは、「正確さ」と「素早さ」、どちらに重点を置きますか ?

 

 

 

■ディスクの空き容量管理

 

次は、同じくフォルダー関係の「整理/整頓」に効果的な、フォルダーの使用状況を調査する方法を紹介します。

 

PCを使い続けていると、それなりにデータが蓄積されて行きます。いくら、ここまで紹介してきた方法で、フォルダーやファイルを「整理/整頓」しても、溜まるものは溜まるので、仕方が無いと思います。

 

とは言え、やはりディスクの使用状況を把握して、古いデータは、ファイルサーバーやUSB等のリムーバブル・ディスクに退避して、SSD/HDDの空き容量を確保する必要があります。

 

しかし、いざ「ディスクの整理をしよう ! 」と思ったとしても、どのディスクやフォルダーから調査を開始して良いのか迷うと思います。

 

  そのような時に有効なのか「DiskInfo」と言うツールです。

 

この「DiskInfo」と言うツールは、ドライブを指定して「解析」ボタンをクリックするだけで、ドライブ内にあるフォルダーの容量を表示してくれるツールです。

 

容量は、数値だけでなくグラフでも表示され、どのフォルダーが、どれだけの容量を占めているかが、一目で把握出来ます。

 

また、表示されているフォルダーを選択すると、今度は、選択したフォルダーに関して、その内部の使用状況も表示してくれます。

 

この機能により、フォルダー内部をドリルダウンして調査する事が出来ますので、フォルダーの整理を行う時に、非常に役に立ちます。

 

さらに、この「DiskInfo」と言うツールでは、次のような機能も提供しています。

 

【 ツール提供機能 】

・フォルダー毎にサイズを一覧表示する「フォルダーサイズ」

・拡張仕事にサイズを表示する「拡張子別サイズ」

・ファイルのない空っぽのフォルダーを検出する「空フォルダー」

・同一ファイルを検出する「重複ファイル」

・過去の解析結果との「比較」

・解析結果をテキストや Excel に保存

 

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この「DiskInfo」の基本的な使い方は、次の通りです。

 

(1)「DiskInfo」を起動するとメイン画面が表示される。

(2)メニューバーから「ファイル」→「解析」とクリックする。

(3)「フォルダー選択」画面が表示されるので、解析したいドライブをクリックして選択するか、フォルダーを選択して「OK」ボタンをクリックすると解析を開始する。

(4)解析が終わると「解析時情報画面」が表示される。必要に応じて、印刷したりクリップボードにコピーしたりする。

(5)メイン画面には、解析したフォルダー、ファイル情報が一覧表示され、左にフォルダーツリー、右上にフォルダー一覧、右下にファイル一覧が表示される。

(6)後は、必要に応じて、「ツール」から、上記【ツール提供機能】を活用して、詳細な調査を行う。

 

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このようなツールを活用して、不要ファイルの削除や退避等を行って、ディスクの空き容量を確保して下さい。

 

「DiskInfo」の詳しい使い方に関しては、下記でも紹介しています。

 

フリーソフト100 : https://freesoft-100.com/review/diskinfo.php

 

※DiskInfoに関しては、提供元「らくちん」様が、2019年5月31日で、サイトを閉鎖していますので、今後のメンテンスは行えないと思います。

→ らくちんツール:https://v2.rakuchinn.jp/index.html

 

 

 

 

Outlookのデータ整理

  本ブログの最後に、見た目の「整理/整頓」とは、若干主旨が異なりますが、Microsoft社の「Outlook」の整理術を紹介します。

 

現在の社会において、メールを使わずに仕事を行っている人は、ほんの一握りだと思います。逆に、メールを使わずに出来る仕事自体が、珍しい仕事になりつつあります。

 

私が、社会人になった数十年前は、メールなんて代物は存在せず、お客様や取引先との情報のやりとは、電話とFAXだけでした。

 

それから、ほんの10年もすると、ほぼ全てのやり取りがメールになってしまい、現在、弊社でも、一応、FAX機能を備えたプリンターは設置していますが、FAXでのやり取りは皆無です。

 

このように、毎日の業務で何通ものメールのやり取りをしていますので、自然と大量のメールがPC内に溜まって行く事になります。

 

メールの量や、Outlookデータのファイル・サイズを気にしている人であれば、定期的に、次のフォルダー内のデータを削除していると思います。

 

  ・送信済みアイテム

・削除済みアイテム

 

これらのフォルダーに関しては、該当フォルダーを選択し、右クリックを実行することで、サイドメニューが表示されますので、その中から「フォルダーを空にする」、または「すべて削除」をクリックすることで、データを削除する事が出来ます。

 

ちなみに、「送信済みアイテム」のサイドメニューに、「フォルダーのクリーンアップ」と言う項目がありますが、これは単純な削除ではなく、重複するメッセージを削除する機能となっています。

 

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  さて、それではメールの整理の仕方ですが、一番簡単なのは、不要メールを全て削除してしまう事です。

 

皆さんは、メールを、どのような方法で管理しているのか分かりませんが、特に意識をしていなければ、下記4個のフォルダーに、全てのメールが保存されているではないかと思われます。

 

・受信トレイ

・送信済みアイテム

・削除済みアイテム

・迷惑メール

 

このため、まずは、削除済みアイテムと迷惑メールに残っているメールは全て削除し、その後、受信トレイと送信済みアイテム内のメールを、必要に応じて削除すれば良いと思います。

 

私などは、上図の通り、受信メールを、プロジェクト毎に20個程度のフォルダーに分類していますので、中々簡単には削除出来ません。

 

まあ、フォルダー1個毎に、中身を確認して不要メールを削除すれば良いのですが・・・ちょっと、そこまでの手間は掛けたくありません。

 

それでは、このような場合、どうすれば良いのかと言うと、次のような手順で整理すれば良いと思います。

 

(1)古いメールだけを抽出して別フォルダーに分離する。

(2)分離した古いメールの中身を確認して不要メールを削除する。

(3)残った古いメール・データのファイルをUSB等の別媒体にコピーして保存する。

(4)コピー成功後、残った古いメール・データを削除し、必要に応じてUSBの中身を確認する。

 

まあ、(2)の作業が面倒であれば、この作業はスキップしても、最終的には、PCから削除してしまいますので、特に問題は無いと思います。問題があるとすれば、USB等の別媒体のファイル容量が問題になる可能性があります。

 

不要メールを削除しない場合、コピー/退避するメール・データの量が多くなりますので、そのままでは別媒体にコピー出来ない可能性がありますので、その辺りは、柔軟に対応して下さい。

 

それでは、実際の作業手順を紹介します。

 

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  この作業では、「メールボックスの整理」と言う機能を利用します。

 

「メールボックスの整理」には、古いデータを整理する機能が含まれていますので、この「古いデータの整理」に対して、何ヶ月前のデータを整理するのかを指定し、その後、整理処理を実行する事になります。

 

何ヶ月前のデータを古いデータと認識するのかに関しては、Outlookの「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」と遷移し、その中で「自動整理の設定」画面を表示させます。

 

そして、「自動整理の設定」画面において、次の設定を行います。

 

・何ヶ月前のデータを古いデータとするのか

・古いデータを削除するのか移動するのか

・古いデータを移動する場合、何処に移動するのか

 

  これら「自動整理」する内容を登録後、今度は、「ファイル」→「メールボックスの設定」→「古いアイテムのクリーンアップ」と遷移します。

 

そして、表示された「古いアイテムの整理」画面において、「自動処理の設定に従ってすべてのフォルダーを保存する」をチェックした後、「OK」ボタンをクリックします。

 

そうすると、「自動整理の設定」画面に設定した内容で、古いメール・データが、指定した保存ファイル(archive.pst)に作成されます。

 

この保存ファイル、Microsoft社の説明では「保管用PSTファイル」と記載されていますが、その他では、保存ファイルとはアーカイブ・ファイルとか、様々な名称で呼ばれているようです。

 

 [ 基本的には、前回ブログで紹介した個人用フォルダー内の「ドキュメント」フォルダー、その中の「Outlook ファイル」フォルダーに存在します。

 

この「保存ファイル(archive.pst)」に関しては、Outlookからも参照する事が出来ます。

 

もしも、Outlookに「archive」が表示されない場合、「ファイル」→「開く/エクスポート」→「Outlookデータ ファイルを開く」をクリックし、そこで表示されるファイル一覧から「archive.pst」を選択する事で参照が可能になります。

 

 

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今回は、「出来る社員のPC整理術_まずは見た目の整理から - その2」として、次のような情報を紹介しましたが、如何でしたか ?

 

  • PCの最適化
  • SSDの寿命
  • フォルダーの階層管理
  • ディスクの空き容量管理
  • Outlookのデータ整理

 

これで、皆さんの仕事も効率化出来そうですか ?

 

まあ、それ程じゃないにしても、PC内を整理/整頓する事で、少しは、作業効率は上がると思いますので、今回紹介した全てでは無くても、何点かは実践してみて下さい。

 

また、下記の過去ブログも参考にすれば、さらなる効率化も可能かもしれません。

 

★過去ブログ:身の回り整理術~見た目スッキリで業務効率化 - その1

                      :身の回り整理術~見た目スッキリで業務効率化 - その2

 

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しかし、余りに作業の効率化が進むと、逆に仕事が増える可能性があります。

 

会社の仕事、および日本の社会に限らず、社会一般として、「有能な人には仕事が集まる!」と言う言葉は、良く聞く言葉です。

 

簡単な例を挙げると、例えば、会社の会議に、誰を招集すれば良いかと言う点が問題になりますが、その時に、真っ先に招集されるのが「優秀な人材」です。

 

会議とは、大抵の場合、何かの問題点の解決を目的として開催されます。

 

この問題を解決するために、「役に立たない人材」を招集しようとは誰も思いません。問題解決のためには「優秀な人材」が必要です。

 

そして、会社では、何種類かの会議を開催しますが、その「優秀な人材」は、複数の会議に呼ばれる事になります。

 

そうなると、自身の仕事の他に、数多くの会議に呼ばれる事になりますから、「優秀な人材」は、本当に多忙になります。

 

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私も、その昔、サラリーマンだった頃は、パッケージ・ソフトウェアの障害対応部署のリーダーだったので、会社で開発/販売している数々のソフトウェアに関する全ての会議には、必ず招集されていました。

 

このため、その時期は、本当に多忙でした。

 

私自身、専門に担当していたソフトウェアがあったのですが、それ以外のソフトウェアに関しても、会議に呼ばれてホトホト嫌気が指してしまいました。

 

その当時は、「何で俺だけいつも呼ばれるんだ !」とか、「俺は関係無いだろう!!」とか、文句ばかり言って評価を落としていました。

 

今更ですが、もっと物事をポジティブにとらえて対応していれば、私自身の評価も人間関係も変わっていたと後悔しています。

 

今では、事業主となってしまいましたので、物事の捉え方は、当時とは全く異なりますが、その当時も、もっと広い視野で物事に対処すべきだったと思っています。

 

確かに、様々な、そして面倒な仕事が舞い込みますが、次のような事を目的にして、仕事を楽しむようにした方が良いと思います。

 

・様々な仕事をこなして、仲間に喜んでもらう

・様々な仕事をこなして、経験を積む

・様々な仕事をこなして、スキルを高める

・様々な仕事をこなして、コミュニケーション能力を高める

 

皆さんも、仕事を効率化することで、新しい世界が開ける可能性がありますので、仕事を楽しいで下さい。

 

それでは次回も宜しくお願いします。

 

以上

 

 

【 画像・情報提供先 】

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