効率的な社内会議の仕方(その1) 〜 無駄な残業を減らす方法

以前、過去ブログ「あなたの口癖は大丈夫 ?」の中で、「じゃあ、みんなで話すか」と言う口癖のデメリットを紹介しました。

★あなたの口癖は大丈夫 ?:2014/04/05ブログ(http://msystm.co.jp/blog/20140607.html)

このブログでは、社内会議には、大きく分類すると3種類の会議があり、「じゃあ、みんなで話すか」タイプの会議は、どこにも属さない無意味な会議であり、次のようなデメリットがあると紹介しました。

・部下の士気を低下させる
・部下の時間を無駄にする
・部下の残業時間を増やす
・お客様に迷惑を掛ける
・会社の損失を増やす ・・・・・

結局、「じゃあ、みんなで話すか」タイプの会議は、【 百害あって一利なし 】、つまり上司の自己満足のための会議でしかしません。

そこで今回は、「効率的な社内会議の仕方 〜 無駄な残業を減らす方法」と題して、次の様な内容を、2回に分けて紹介したいと思います。

■第1回目
●無駄な会議の実情把握
●会議とは何なのか ?
●社内会議の種類(タイプ)
●会議へのアプローチ方法

■第2回目
●会議の基本的運営方法
●効果的な会議運営方法/改善方法の紹介
・「叱責の場になっていた営業会議」の廃止事例
・「意見が出ない会議」の改善方法
・「ポジション・パワーに支配される会議」の改善事例
・「声の大きい人に引きずられる会議」の改善方法
・「突然怒り出す人がいる会議」の改善事例
・「決定事項を蒸し返す人がいる会議」の改善事例
・「終わらない会議」の改善事例


まず今回は、会議を開催する事で、どのような無駄が発生しているのかを、弊社が属しているIT業界での事例を元に紹介したいと思います。

次に、会議の種類をタイプ別に定義し、会議のタイプ毎に、そのアプローチ方法を紹介します。


近頃では、【 ファシリテーション※ 】と言う言葉で、会議を効果的に運営する方法なども、様々な所で紹介されています。

また、会議の議事進行役を【 ファシリテーター 】と呼び、このファシリテーターを育成するためのコンサルテーションも存在します。

皆さんも、本ブログをご覧になり、ご自身がファシリテーターとなる場合に備え、会議を効果的に進めるための参考にして頂ければと思います。

今回も宜しくお願いします。

ファシリテーション(Facilitation)は、会議、ミーティング等の場で、発言や参加を促したり、話の流れを整理したり、参加者の認識の一致を確認したりする行為で介入し、合意形成や相互理解をサポートすることにより、組織や参加者の活性化、協働を促進させる手法、技術、行為の総称。

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■無駄な会議の実情把握


前述の様に、弊社はIT業界に属しておりますが、IT業界、と言うか、どの業界でも似たり寄ったりだと思うのですが、「進捗会議」と呼ばれている、毎週定期的に開催される会議があります。

弊社の様に、小さな会社の場合、この「進捗会議」も、ほとんどが「1対1」の会議ですから問題にはなりませんが、大企業が行う、大規模プロジェクトの場合、「進捗会議」関連の作業は、相当な時間になります。

大規模プロジェクトの場合、関係者総数が、数百〜数千人、グループの数も100個を超える事もあります。








大規模プロジェクトでは、プロジェクト構成が上図のようになります。

このような構成の場合、プロジェクト・リーダーが、発注企業に毎週プロジェクトの進捗状況を報告します。

このため、プロジェクト・リーダー配下のグループ・リーダーは、自分達のチーム・リーダーと、進捗会議を行います。

そして、チーム・リーダーは、グループ・リーダーとの進捗会議の前に、自らのチーム・メンバーを集めて進捗会議を行います。

つまり、発注先企業とプロジェクト・リーダーとの進捗会議までの間に、階層毎別に3回、全て合計すると10回の進捗会議が社内で開催されることになります。(発注企業との会議を含めると11回になります)

このため、例えば、各進捗会議の開催時間を3〜4時間と定義すると、会議の開催時間だけで30〜40時間費やすことになりますが、メンバー以外は、2回進捗会議に参加する必要がありますので、全員分を合計すると116時間となります。

さらに、各進捗会議の前後では、会議用の資料を作成する必要があります。会議用資料を作成するための時間を、仮に下記の時間とします。

・各担当 2時間 × 18人 = 36時間
・チーム・リーダー 3時間 × 6人 = 18時間
・グループ・リーダー 4時間 × 3人 = 12時間
・プロジェクト・リーダー 5時間 × 1人 = 5時間
・合計 71時間

つまり、会議資料作成(71時間)と会議時間(116時間)とで、毎週187時間費やしていることになります。

1週間は5営業日、1営業日当たり8時間勤務として、1人当たり、1週間は40時間労働です。

そして、上図のプロジェクトの場合、プロジェクト・メンバー28人で構成されていますので、労働時間の総和は、40時間 × 28人 = 1,120時間となります。

この内、187時間は、進捗会議のために費やされている訳ですから、1週間の労働時間の内、約16%以上の時間を、会議の為に消費(浪費 ?)している事になります。

資料作成時間(1人) 資料作成時間合計 会議参加時間(1人) 会議回数(週) 会議時間合計
プロジェクト・リーダー 1 5.0 5.0 4.0 2 8.0
グループ・リーダー 3 4.0 12.0 3.0 2 18.0
チーム・リーダー 6 3.0 18.0 3.0 2 36.0
メンバー 18 2.0 36.0 3.0 1 54.0
合計 28 - 71.0 - 1 116.0

これを、1ヶ月間に換算してみると、187時間/週×4週=748時間を、進捗会議のためだけの使っていることになります。(1ヶ月間の総労働時間を5,120時間とした場合の約15%)

今回の事例では、資料作成時間も会議時間も、実際より少なめにしてあります。

例えば、発注先との進捗会議ですが、今回の事例では、発注先との進捗会議には、プロジェクト・リーダーだけが参加するような形にしましたが、実際には、グループ・リーダーや、無能なプロジェクト・リーダーの場合には、チーム・リーダーまでも参加させるケースがあります。

もっと酷い会議としては、営業部門が毎週開催する「営業会議」が、この典型的な例です。何も考えずに、全営業社員を集めて、個人毎に案件の進捗状況を報告させる会議です。


さらに、会議資料に関しても、フォーマットが統一されていなかったり、あるいは細部に渡りWBS(※)ツールで管理したりしている場合には、もっと資料作成に時間が掛かります。

WBS:Work Breakdown Structureの略。プロジェクト管理手法や管理ツール

このため、実際の現場では、もっと会議のために時間を費やしていると思われます。

この時間を多いと考えるか、あるいは少ないと考えるのかは、会社、または個人、あるいは立場により違うと思いますが、私は、正直な所、無駄だと思います。

また、これを時間当たりの作業単価に置き換えてみると、実際は、役職などにより給与レベルは異なりますが、単純に1時間当たり、3,000円で計算してみると、毎月、約225万円を進捗会議のために支出している計算になります。

この数字と金額、どのように思われますか ? 私の会社なら、進捗会議のためだけに、こんなに時間や費用を浪費するのは、絶対に許しません !!

●会議関連の労働時間 748時間/月
●会議関連の支出 225万円/月


それならば、「進捗会議は、最初から全員参加の1回で済ませれば良いじゃん !」と言う、極端な思い付きを述べる方も居ると思います。

しかし、実際問題、プロジェクトは、それぞれのチームで異なる作業を行っていますので、全員参加で進捗会議を行ってしまうと、次の問題が発生してしまいます。


・自分達に関係無いチームの話ばかりになってしまう
・大人数を収納する会議室が確保できない
・会議中に寝る人が増える
・各リーダーが進捗状況を把握していないので、質問されても回答できない
・議題・議論が発散してしまい収拾が付かなくなる
・会議が終わらない


この典型が、先ほども触れましたが、営業部門が開催する「営業会議」です。営業社員を全員集めて、情報共有と言う名目の元、個人攻撃を行う会議です。

まったく・・・情報共有のためならば、進捗報告を行うだけで終われば良いのに、必ず、上司から、次の突っ込みが入ります。

「何故、対応しないんだ ! 」/ 「どうなっているんだ !」

本当に、部下を成長させ、営業成績を向上させたいのであれば、この突っ込みは、「1対1」の面接形式で行えば良いのに、どうして全員が集まっている会議で突っ込みを入れる必要があるのか理解に苦しみます。


さて、話を元に戻すと、このように、一見、無駄に思える複数回の進捗会議も、それなりに意味があるから実施している訳です。

但し、「意味があるから」、「昔から開催しているから」、「他でも行っているから」と言う理由だけで、深く考えもせずに、何度も何度も進捗会議を繰り返すのは【 愚の骨頂 】、(言葉は悪いですが)バカだと思います。

次章以降で、会議の種類や効果的な運営方法を紹介しながら、より良い会議の仕方を紹介したいと思います。

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■会議とは何なのか ?


前章で、会議の無駄を紹介しました。

続いて、会議のタイプを分類したいと思いますが、しかし、その前に、「会議とは何なのか ?」について、あらためて簡単に定義すると共に、会議運営の基礎を紹介したいと思います。

まず私が考える【会議】ですが、「会議とは、単なる業務の1フェーズに過ぎない」と言うことです。

企業は、業務を遂行しながら、利益を出し続けて永続させる必要があります。

そして、業務を遂行するために必要な作業として【会議】が開催されているに過ぎないと言う事です。

このように、【会議】は、業務/作業ですから、当然、業務/作業を行うためのインプット・データや情報があり、【会議】の場を通して、データや情報を検討することで目的を達成し、業務/作業のアウトプットとして議事録が作成されることになります。

この考え方は、私がIT系の人間だからかもしれませんが、次のように整理できると思っています。






・Input : 会議資料(会議主旨、議題、各種資料、等)
・Process : 会議
・Output : 議事録

この考えは、過去ブログ「開発を依頼する前に」で紹介していますが、ソフトウェア開発の基本的な考え方と同じです。

★開発を依頼する前に:2014/01/11ブログ(http://msystm.co.jp/blog/20140111.html)

まあ、ソフトウェアも業務の一部ですから、【会議】を業務と考えれば、同じ考えになるもの当然と言えば当然の事だと思います。

これらの事を前提に、会議の運営方法と、会議へのアプローチ方法などを紹介しますが、最初に、基本的な会議運営方法を紹介したいと思います。

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■会議の種類(タイプ)


前述の過去ブログ「あなたの口癖は大丈夫 ?」では、社内会議には、大きく分けると次の3種類のが会議ある、と説明しました。



・意思決定タイプ
・問題解決タイプ
・情報共有タイプ

しかし、社内会議の種類(タイプ)には、人により上記3種類から10種類程度まで、様々な意見があります。

様々なタイプに分類される会議ですが、今回は、上記3タイプに、「ブレインストーミング」を加え、下表の様に4タイプに集約して説明したいと思います。

下表は、代表的な社内会議の例を掲載しましたが、会議名は、社内の独自用語で呼ばれるケースもありますので、都度、御社の社内用語に置き換えてみて下さい。

種類(タイプ) 含まれる会議の種類 タイプが重複/混在する会議
意思決定タイプ 役員会、取締役会、部門長会議
問題解決タイプ 障害対応会議 部門会議、進捗会議、営業会議、商品開発/企画会議
情報共有タイプ チーム/部門会議、進捗会議、営業会議
ブレインストーミング 商品開発/企画会議

また、上記の各種会議では、様々なタイプの会議が、混在するケースが良く見受けられます。

例えば、進捗会議で、ある案件に関する問題が提示されれば、その場に居る全員で、急遽、問題への対応方法を検討するケースがあります。

上記の様な場合、情報共有と問題解決が混在する会議になってしまいます。

他方、社内勉強会や社内説明会、あるいは各種セミナーまでも「会議」に含む形で会議タイプを分類するコンサルタントも居る様ですが、私は、この考えには同意できません。

この理論を持つ方の考えでは、「他人数が集まり、情報の流れが生じる物」を全て会議と定義しているようですが、そうなると、社外の営業が来て、自社の商品を紹介する、例えば、保険会社の勧誘や、銀行の勧誘まで、全て会議扱いになってしまいます。

末尾に「会」が付くから「会議」ではありません。「会」が付くのは、単に「集まり」を意味しているだけです。「会」と「議」が一緒になって、初めて、皆を集めて物事を図る「会議」になるのだと思います。

私の考えでは、「会議」とは、前述の通り、議題があり、議題に沿った決定事項や提案事項があり、そして決定/提案/抽出事項が議事録に記録されるものが「会議」だと思っています。

勉強会や説明会に決定事項や議事録はありません。故に、今回は、「〜会」や「〜セミナー」は、「会議」から除外したいと思います。

また、個人面談も会議に含める方も居ますが、これもまた、会議ではないと思います。

それでは、タイプ別に会議の概要を説明したいと思います。

●意思決定タイプ会議
・リーダーが、意思決定を行う上で、複数人の意見を聴取し、最終的な意思決定を行うための会議
・リーダーは、極力自分の意見は述べず、参加者の意見を引き出すことに注力し、最後に意見を述べる

●問題解決タイプ会議
・問題に精通した社員、および問題に関連する部署の社員を集めて、対応策や影響度を検討する会議
ブレインストーミング・タイプの会議も、問題解決タイプ会議と似たような特徴がある
・定期的に開催されるケースもあるが、ほとんどが突発的に開催される

●情報共有タイプ会議
・議題により参加者の幅はあるが、基本的に関係者全員の情報共有を図ることを目的にした会議
・定例的に開催される事が多い
・情報には、連絡事項、指示伝達事項、等も含まれる

ブレインストーミング・タイプ会議
・新規アイディアを生み出すための会議
・基本的に、参加者全員が、公平な立場で参加し、自由闊達に意見を述べる会議
・質より量を重視する会議
・この会議では結論は出ない



4タイプの会議の意味や内容を説明すると、このような内容になると思います。

次に、これら4タイプの会議に参加するための効果的なアプローチ方法を紹介したいと思います。

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■会議へのアプローチ方法


次に、【会議】へのタイプ別アプローチ方法を紹介したいと思います。

【会議】を成功させるためには、タイプ別に正しいアプローチ方法が必要です。意思決定タイプの会議とブレインストーミング・タイプを取り違えると、とんでもない事になってしまいます。

以下の説明を読んで、正しいアプローチ方法を身に着けて下さい。

(1)意思決定タイプ会議

意思決定タイプの会議では、通常、主催者と進行役は、同一人物のケースが多く見受けられます。

他方、ケースによっては、主催者は後ろに控えて、別の進行役(ファシリエーター)が、議事進行を行う場合もあります。

しかし、このタイプの会議におけるキーパーソンは、当然、主催者であり、かつ意思決定を行う人物となります。

キーパーソンが誰かを見極め、キーパーソンが受け入れる事ができる発言をすべきだと思われます。

会議を早く終わらせたいのであれば、キーパーソンが受け入れ易い発言だけを行えば良いと思います。

しかし、キーパーソンの機嫌ばかりとっていると、とんでもない決定になってしまう可能性もあります。

このため、疑問点や不明点がある場合には遠慮なく発言し、自分を含め、関係者各位の不安を取り除くべきです。

但し、質問の仕方には注意する必要があります。

単に「〜とは何ですか ?」と言う様な質問をしてしまうと、キーパーソンから、「そんな事も解らないのか ?」と、貴方の業務遂行能力を疑われてしまいます。

この場合、「〜とは、〜のことですか ?」と言う様に、自分の考えを交えた、再確認の形を取ることが重要です。

自分の考えが、キーパーソンの思いと一致すれば、貴方の評価は上げるはすですが、一致しなかった場合は、「それでは、こうゆう形で対応すれば良いのですね ?」と言うようなフォローを入れる必要があります。

ごく稀に、キーパーソンが複数出席する意思決定タイプの会議がありますが、この場合、キーパーソン同士の意思疎通が問題になります。

キーパーソン同士で意思疎通ができていない意思決定タイプの会議は最悪です。

キーパーソン同士で意思疎通が出来ていない場合には、「長いものには巻かれろ」が有効だと思います。

(2)問題解決タイプ会議

問題解決タイプの会議の場合、参加者に関しては、役職の上下はありますが、能力は、ほとんど同レベルと考えて良いと思います。

このため、議論は、参加者全員で行い、結論は、全員の意思と言う形になります。

しかし、能力は同レベルと言いましたが、参加者の中には、該当業務のスペシャリストが確実に存在します。

このため、スペシャリストからの発言を促し、その意見を中心に、議論をブレイクダウンすることで、より良い意見を集約することが可能になります。

故に、問題解決タイプの会議を開催する場合、スペシャリストの参加は大前提になります。

スペシャリスト不在の会議は、「どんぐりの背比べ」となってしまい、「それでは、次回は、〜さんを呼んで意見を聞いてみましょう !」と言う結末になり、結局意味の無い会議になってしまいます。

スペシャリストが所用で参加できない場合、会議は延期した方が良いと思います。

(3)情報共有タイプ会議

報共有タイプの会議の場合、参加者は、基本的に、議題に関する利害関係者全員となります。

しかし、常に利害関係者全員を招集する訳ではありません。

報共有タイプの会議は、情報の共有を目的に開催されますが、情報共有にはタイミングが重要になります。

このため、報共有タイプの会議に召集される社員とは、利害関係者で、かつ情報を知るべきタイミングになった者だけになります。

弊社の業界では、社内システムを刷新する様なケースの場合、最初からシステム利用者全員に対して情報共有を行う訳ではありません。

主催者は、経営陣、および情報システム部となりますが、システム刷新のための重要人物である、総務部長や経理部長等に、最初に情報共有、言わば「根回し」を行います。

重要人物である、総務部長や経理部長が、何も知らない状況で、その他一般社員と同タイミングで情報を知った場合、彼らはどう思うでしょうか?

きっと第一声は、「そんな話聞いてないよ !」になるはずで、彼らが抵抗勢力に変身してしまう可能があります。

他方、業務改革等、何か変更を伴う社内改革を行う様な場合、業務改革に反対する可能性が高い社員と、早い段階で情報共有を行ってしまうと、情報漏えいにより反対勢力が集結してしまい、業務改革が頓挫する可能性があります。

このような場合、業務改革推進派だけで情報共有を行い、社内の根回しが済んだ時点で、情報共有会議を開催した方が、改革は進むと思われます。

情報共有タイプ会議では、「Need To Know」の原則に従った方が良いと思われます。

(4)ブレインストーミング・タイプ会議

ブレインストーミング・タイプ会議は、前述の「(2) 問題解決タイプ会議」と、ほぼ同様です。

注意すべき点は、参加者は、議題に関しては、誰でも好きな事を発言しても良く、かつ公平な立場で、自由闊達に意見を述べることができる雰囲気を作り出すことにあります。

このため、、ブレインストーミング・タイプ会議の席において、役職の上下関係を意識させた場合、会議は失敗に終わります。

ブレインストーミング・タイプ会議では、質より量を求め、より多くの意見を出させるようにする必要があります。

上記では、ブレインストーミング・タイプ会議は、「問題解決タイプ会議」と、ほぼ同様と言いましたが、唯一異なるのは、ブレインストーミング・タイプの会議では、結論は出ません。

意見を出すことに意義がある会議で、意見をまとめる会議ではありませんので、その点は注意する必要があります。


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第1回目となる今回は、次の様な内容を紹介しました。

●無駄な会議の実情把握
●会議とは何なのか ?
●社内会議の種類(タイプ)
●会議へのアプローチ方法

最初に、会議の無駄を、恐らく、どの企業でも開催している「進捗会議」と言う事例を用いて、時間や費用が、どれだけ浪費されているのかを説明しました。

続いて、そもそも会議とは何なのかを再認識して頂いた上で、会議をタイプ別に分け、タイプ別にアプローチする方法を紹介してきました。

特に進捗会議に関しては、「これまで皆が行ってきたから」とか、「やっぱり進捗は皆で確認する必要があるよね」とか、ただ漠然と開催してきたのではないでしょうか ?

こうしてあらためて、時間や費用を、どれだけ無駄に浪費しているのかが解れば、皆さんも、進捗会議の運営方法を見直すきっかけになったのではないかと思います。

次回の2回目は、今回の内容を受けて、次の内容を紹介したいと考えております。

●会議の基本的運営方法
●効果的な会議運営方法/改善方法の紹介

「会議の基本的運営方法」に関しては、「いまさら、そんな事は聞く必要がない !」と思われるかもしれません。

しかし、会議で成果が出ない、あるいは会議が長くて困っている原因は、基本的な姿勢が間違えているのかもしれません。

一度、ご自身が主催する会議が、この基本姿勢にマッチしているのかを確認する上でも、ご覧になった方が良いと思われます。

そして、次の「効果的な会議運営方法/改善方法の紹介」では、次のようなケースを紹介したいと思います。

●「進捗会議の無駄を減らした」事例
●「叱責の場になっていた営業会議」の廃止事例
●「意見が出ない会議」の改善方法
●「ポジション・パワーに支配される会議」の改善事例
●「声の大きい人に引きずられる会議」の改善方法
●「突然怒り出す人がいる会議」の改善事例
●「決定事項を蒸し返す人がいる会議」の改善事例
●「終わらない会議」の改善事例

どのケースも、「あるある!」と言うようなケースばかりだと思いますので、是非ご覧になって下さい。

特に、最初の「進捗会議の無駄を減らした事例」は、今回のブログで取り上げた内容を受けての会議の運営方法改善方法の1つですから、参考にはなると思います。

今後も、会議の仕方が、TV会議や電話会議になることはあっても、会議自体が無くなる事は、絶対にないと思います。

皆さんも、限りある時間を有効にお使い下さい。

次回も宜しくお願い致します。

以上

【画像・情報提供先】
Microsoft社Project(http://www.microsoft.com/japan/project/wbs/step1.aspx)
・ITpro(http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20090526/330702/)

【株式会社 エム・システム】
本      社  :〒124-0023 東京都葛飾東新小岩8-5-5 5F
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